点字絵本の作り方



 沖縄国際大学では学生さんの希望に応えて毎年点字講習会を開いています。
前期は点字の基本的な打ち方を、後期は点字絵本を制作してもらい沖縄盲学校に寄贈して役立ててもらっています。
このページではその点字絵本について紹介します。



視覚障害者にとっての絵本とは?


 一言に点字絵本と言っても作り方が決まっているわけではありませんのでいろいろな種類があります。その中で主なもの二つをご紹介します。

 @「触る絵本」に点字をつけたもの → 墨字の絵本のさし絵を布やビーズ、羽や皮など手触りを似せて作り台紙に貼り付けて絵の部分を作成します。そして墨字のセリフを点字に変えてそのページに加えます。
 (^^)/この絵本は全盲の方向けです。点字で文字を読みながら立体的に作られた絵の部分を触って楽しむことができますが、作成にかなりの日数と人手が必要となります.

 A普通の絵本に点字のタックペーパーを貼ったもの → 墨字の絵本の文章だけをタックペーパーに点字で打ち、そのまま絵本に貼り付けます。
 (^^)/この絵本は色が少しわかるとか、形がぼやっとわかるという弱視の方向けに作成します。それから目が見えないお母さんが晴眼の子どもさんに読んであげたり、反対にお母さんが目の不自由な子どもに点字に触れさせながら読んであげたり・・・と視覚障害者と晴眼者が一緒に利用する事ができます。最近は子どもばかりではなく点字を覚え始めたばかりの方が家族と一緒に読むためにも使われていると聞いています。


点字絵本の作り方


 沖国大の点字講習会では前期に点字の基本を学び、後期に実践としてAの絵本を一人1冊作成してもらってます。たった1冊の本ですが完成まではかなり苦労があるんですよ。作り方を簡単に説明しますね。

 @本選びまず、字数を考えて本を選びます。長すぎると一枚のタックペーパーに入りきれなくなります。
 A各ページをコピーする原本を汚さないようにタックペーパーを貼るまではコピーを使います。
 B注意事項を書き込む前期に勉強した長音(伸ばす音)や分かち書きなど点字のルールを思い出して注意事項を全部書き込みます。
 <第1チェック>分かち書きなどの間違いを直します。
 Cまず点字用紙に打つ絵本の大きさに合わせて切った点字用紙に打ってみます。
 <第2チェック>点字の打ち間違いがないか点検します。
 Dタックペーパーに打つ紙に打った点字をタックペーパーに打ち直します。1ページの文章は2枚のタックペーパーに跨らせないようにします。
 <第3チェック>点字の打ち間違いがないか点検します。もし、間違っていれば1ページ全部書き直しです。
 Eページ毎に切るページ番号を裏に書きながら切り離します。
 F絵本に貼る順番、上下が間違っていないか注意しながら貼ります。偏らないように貼る位置にも注意します。
 <第4チェック>最終チェックです。  
 「完成」パチパチ



 大体わかっていただけましたか?絵本作りに関してはほとんど個人指導で何回もチェックをして完成させます。
 特にタックペーパーに点字を打つ時は、1回打った点字はもう直せないので(修正しても完全に平らにすることが出来ずに指に触れてしまうので)間違ったら1ページ全部やり直しと厳しく指導してます。打つ方もチェックする方も真剣です。
 でも、その緊張感を乗り越えて絵本を完成させた時、教室中から拍手がわきあがります。その瞬間を私はとても気に入ってます。



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