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【南島研】第208回シマ研究会を開催しました

南島研

南島文化研究所では、第208回シマ研究会を開催しました。学内、学外から、多くの方々にご参加いただきありがとうございました。


【第208回シマ研究会】

■テーマ:
柳田國男の民間伝承学構想

■講師
稲村 務(琉球大学 国際地域創造学部 教授) 

■コメンテーター・司会
及川 高(南島文化研究所・所員)

■概要
 柳田國男は元来文化人類学者であり、雑誌を媒介として地方の民俗資料を集め各地の研究者を養成しながら日本を研究の対象とした。民俗資料学と民族学を結合した民間伝承学を構想しながら、民俗学の側にまわったのは戦後の米国による人文科学の再編において彼が守りたかった研究資源のためであった。本発表では柳田が構想していた民間伝承学から今日の人類学的文化資源学を考えてみたい。













《参加者の感想》アンケートより一部抜粋 
・これまで学部や大学院の講義では、柳田は「民俗学の父」と位置付けられ、その研究成果を学んできました。本日の発表では、柳田自身は民俗学より人類学を目指していたことに目からウロコでした。

・柳田國男のことは、断片的にしか知らなかったが、後の「民俗伝承学」としてまとめたパイオニアだったことがわかりました。

・柳田國男を人類学者として位置付けることで、人びとの伝承のメカニズムや感覚にまでアプローチできる点に、大きな可能性を感じた。