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【南島研】韓国調査を実施しました

南島研

 南島文化研究所では、2019年8月21日(水)~25日(日)において、韓国済州島調査を実施しました。この調査は、2000年~2008年に行われた南島研の総合調査を踏まえて、10年後の済州島の地域変化の状況を調査し、琉球列島(琉球文化圏)と比較する目的で実施しています。

 今回の済州調査は、例年と異なる調査となりました。まず、済州大学のタンナ研究院より、「韓中日海洋文化コンテンツ産業と文化原形」という共同学術セミナーへの参加、また報告の依頼を受けました。本国際学術セミナーにおいては、海で繋がれた韓・中・日各地域の歴史や生活文化を土台に構築された多様な「海洋文化コンテンツの原型」を比較し、見つめなおすし、その固有性や普遍性の内在的特徴を探究することで、未来海洋文化を切り開いて行く学術的、実用的ビジョンを提示することが目的でした。このセミナー期間中に調査日程を組み込み、本学から二人の所員(及川所員、宮城所員)が報告し、成功裏に終わりました。南島研として、韓国(済州大学、韓国外国語大学)と中国(中国海洋大学)との情報交換、今後の研究分野の協力等に関して意見交換を行いました。

【参加者・研究課題】
呉 錫畢 所員(世話人):済州特別自治道実施後の経済や社会的変化
崎浜 靖 所長:済州島における集落景観の地域差
宮城 弘樹 所員:琉球列島における先史・古代の交流史
及川 高 所員:村落景観および墓地景観に関する調査
桃原 一彦 所員:済州島における「外部」社会に対する意識や態度のありようについて

 

(写真1)セミナーの様子



(写真2)及川所員の報告場面。タイトルは「琉球列島における海難の民俗」。



(写真3)宮城所員の報告場面。タイトルは「琉球列島の水中文化遺産」。

 

(写真4)セミナー終了後



(写真5)最近『太平洋戦争末期、予科練の済州島駐留と慰安所』という論文(チョ・ソンユン、コ・ソンマン教授)に掲載された城山の慰安所を訪れた。後ろに済州島で有名な観光地の城山日出峰が見える。



(写真6)牛島の様子、畑に囲った石垣は韓国の陸地では見えない独特な風景である。