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【学生インタビュー】感情や姿勢は言葉にどう影響する?~言語学を研究する大嶺明李さんへのインタビュー~

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 英語や外国語が好きで、もっと学びたい!喋れるようになりたい!という高校生の方は多いと思います。
でも大学でどのような事を学ぶのか?留学ってどんな感じなの?と疑問を抱いている人も多いかと思います。

今回は英米言語文化学科を卒業し、現在は本学の大学院で言語学を研究するお二人のインタビューを2回に渡って掲載します。
大学生の皆さんにとっても、ロールモデルとなるような学生生活を送ってきたお二人ですので、ぜひ今後の学生生活の参考になると思います!

第1回目は大嶺 明李 さん(地域文化研究科 英米言語文化専攻在籍)にお話を伺いました!

大嶺明李さんプロフィール


Q. 高校生の時は、どのように過ごしていましたか?
 もともと英語は好きでした。高校2年生の時にアメリカのデンバー州とフロリダ州に旅行に行ったのがきっかけでさらに英語が好きになり、現地での買い物や現地の人との会話を通して、英語やアメリカの文化にさらに興味をもちました。帰国してからはどの科目よりも英語に力を注ぐようになりました。友達とアメリカの音楽にハマって、歌詞を一緒に見て英語を勉強していました。スラングがたくさんあって当時は理解できないこともたくさんありましたが、授業で習った文法などを見つけた時は嬉しかったです。


Q.学部ではどのような勉強をしていましたか?
 英米言語文化学科に所属していました。学部時代は英語の文法・単語・発音などの基礎知識に加えて、より詳しい音声学や、リーディングスキル、ディスカッションの基礎、英語圏の文化の比較などを通して、様々な側面から英語を学んでしました。言語学という分野では、人が言語を使用する際の脳の仕組みや、言語形成の過程、言語と概念、動物の言語研究なども学びました。


Q.大学院では、どのような研究をしていますか?
 大学院では、認知言語学、心理言語学の分野を研究しています。人が言語を使用する時には様々な要因が関わっていると言われており、その要因の一つに感情があります。この心的な要因である感情と言語の選好の関係性を研究しています。


Q.「感情と言語の選好の関係性」とは具体的に、どういうことですか?
 選好とは、いくつかの選択肢の中から直感で好きな方を選ぶことを表しています。例えば「友人の性格が変わった」と聞いた時、「性格が明るくなった」とも言えますし、「性格が暗くなった」とも言えます。このように、曖昧な状況の中で自分の感情や姿勢が選好に影響するのではないかということを研究しています。

-友達の性格が変わった時に、自分がそれに対して「嫌だな」と思ったらネガティブな表現をするということですか?
 友人の性格が変わったと聞いた時、その時の自分の感情がネガティブだった場合、「性格が暗くなった」を選択する傾向が高いということです。つまり、その時の自分の感情が選択に影響するということがわかっています。実際に感情だけではなく、姿勢も言語の選択に影響すると先行研究では言われています。猫背のような姿勢より、胸を張っている姿勢の方がポジティブな選択をしやすいと言われています。これを日本語でも実験しようと思い、検証中です。


Q.留学時代のことについて特に印象に残ったこと、留学して良かったことなどを教えてください。
 ホテルビジネスのクラスでアドリブで1分間スピーチがあり、その時まさかの一番目に指名されたことです。びっくりしすぎて頭が真っ白になったのを覚えています。でも、日頃からネイティブの友達と勉強したり話したりしてスピーキングは好きな方だったので、深呼吸して挑み、落ち着いて話すことができました。留学して良かったことは度胸がついたことですね。クラスでは一人で前に出て意見を言ったりスピーチする機会が多くあったのでとても鍛えられました。


Q.将来の夢は何ですか?
 直近の目標としてはカリフォルニアまたはハワイの大学院に進学したいと思っています。認知言語学で有名な先生がそちらにいらっしゃるので、もっと研究を進めてアメリカで学位を取りたいと思っています。ただ沖縄にも居たいという思いはあるので、将来的に教授になって沖国大に戻ってきたいという思いもあります。


-最後に高校生へのアドバイスをお願いします。
 英米言語文化学科では英語を学ぶだけではなく、英語に関する知識や言語学、文化比較など高校の英語の勉強とは違った面白さがあります。英語に少しでも興味があるなら、おススメの学科です!


今回は大嶺さんに高校時代から学部、留学、大学院のことまで詳しくお話し頂きました。
大学で学ぶ英語が高校といかに違うか、イメージできたのではないでしょうか?
次回は同じく英米言語文化学科卒で、大学院で学ぶ小波津 豪 さんのインタビューをお届けします。