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【産業研】 2年ぶり! 2022年度第1回研究会「モノからサービスへ、土産品の真の価値とは?~サービス・ドミナント・ロジックからの示唆~」を開催しました。

産業研

沖縄国際大学産業総合研究所では、2年ぶり2022年度第1回研究会を下記のとおり開催いたしました。

テーマ:モノからサービスへ、土産品の真の価値とは?~サービス・ドミナント・ロジックからの示唆~
日 時:2022年7月7日(木) 16:30~17:50
場 所:沖縄国際大学13号館1階会議室
参加者:58名


  ■髭白晃宜                                      ■講師  小原満春                    ■開会の挨拶   原田優也            
  (産業総合研究所 副所長)             (特別研究員)                  (産業総合研究所 所長)        


■報告概要

2016年の沖縄県観光土産品トレンド調査によると、観光客の土産品購入率は、訪問を重ねるごとに減少する傾向が示されている一方、9割近くは、土産品に対して満足していると答えている。つまり観光客の「満足はしているけど、あまり買わない」という状況が垣間見える。消費額という経済的な側面から土産品の販売傾向を見ることは、従来の交換価値(G-Dロジック)をベースにした見方であり、つまりは、モノの価値は価格に反映されるとした考え方である。しかし、G-Dロジックをベースにした、取引時に最大交換価値を目指す(多く高く売る)という考えから脱却できなければ、先述した減少傾向から、今後の土産品の販売に関して継続的な発展を見込むのは難しくなるだろうと考える。そこで、土産品というモノを販売するのではなく、土産品が生み出す「価値」を交換するという、サービス・ドミナント・ロジック(S-Dロジック)の考えをベースに、土産品の真の価値とは何かを、マーケティングの視点から、本研究会にて考察していく。






■【研究会の内容はいかがでしたか】 (58名参加、21件の回答)



■【参加者からの感想】

●授業などでは学べないような研究内容を学べて、これからの新しい発想や、お土産のみならず他にも応用できないか、考えさせられる良い機会になりました。
●小原先生、大変興味深い研究ありがとうございました。お土産品をみたり使用する際に視点が変わるこれからが楽しみです。引き続き研究の続編を楽しみにしております!
●研究所がどのような研究をしているか知ることができてよかったです。今後も研究を聞きたいと思いました
●お土産を買うあげるなどの行動というのは日本人独特だと知り研究結果よりも驚きました。調査をするにあたってその調査の分析をいろんな視点から図などで表していて分かりやすくてとても良かったです。
●企業が価値を与えるのではなく、あくまで顧客に価値の提案をするだけで、どのような価値があるかは顧客が決めるというところに共感しました。企業目線だとどうしても目に見える利益に満足してしまいそうですが、利用価値に目を向ける事が大切だと気づきました。
●ものが中心の付加価値などを授業で習うことが多かったのでサービスが中心のG-Dロジックという考え方がとても新鮮でした。経過がとても気になる内容だったので研究がもっと進んだらまた講習会に参加してみたいと感じました。
●サービス・ドミナント・ロジックについて、サービスは技術と知識の交換であり、モノそのものには価値はない。モノはサービス提供のための伝達手段である。という考え方を学んだ。そして、企業と顧客が同時に価値を創り出しているという視点があることを知り、興味深いと感じた。また、一人ひとり感じる価値が文脈価値という部分が印象に残っている。決まりきったものはなく、価値創造は無限大だと考えた。
●自由記述回答では得られなかった回答が選択式回答で得られたという事で、私がマーケティングコースに在籍している為、アンケート調査の面で勉強になりました。ありがとうございました。
●わかりづらい単語が多かったのですが、わかりやすい例とともに説明してくれたのがとても良かったです。それにお土産の価値は人それぞれ持っていて、自己顕示価値は今の時代にとても適していると思い、これからの企業はこの自己顕示欲を満たせるような商品を作っていけば更なる売上に上り詰める事ができるのではないかと思いました。初めてこういった説明会に参加しましたが意外と楽しかったし、新鮮な気持ちで頭にすらすら入ってきて分かりやすかったです。ありがとうございました。
●SDL(サービス・ドミナント・ロジック)では、価値を作って提供するという考え方ではなく、消費者が使ってみてはじめて価値が生まれるという考え方をしていることを知った。
●文脈価値について、提供物は使用されるまでは何の価値もないとあり個人の視点から生み出されるものである事がわかった。 SDロジックは顧客と企業が同時に価値を生み出していると言う事により興味を持ちました。 SDロジックはGDロジックに比べ、顧客の立場になって考えており、顧客を知る事が大事だとわかりました。 今回のようなイベントの形式はいいなと思いました。
●何も考えずに行なっていた、「お土産を買う」という行為にも自己消費、他社贈与といった文脈価値が存在し、さらにそれぞれにも愛着価値や自己顕示価値といった沢山の価値が存在しているということがとても面白く、勉強になりました。 ありがとうございました。
●今回初めてオンラインで参加しましたが、とても内容も良かったし、またオンラインで参加したいと思いました。
●今回参加してみて、「価値共創」という言葉には生産者側と消費者側がともに価値を見出していくという意味があることを知りました。消費者が体験している最中に価値があり、それは人それぞれ違う価値であって生産者側が推測した価値を感じてもらえるとは限らないことを知りました。今回は沖縄のお土産のお菓子に絞っての研究でしたが、とても興味を持ったので他の商品やサービスについてももっと知りたいなと思いました。考え方の視野を広げることができ、講義を受けることができてよかったです。
●沖縄のスローライフカルチャーに魅力を感じて観光に来てくれる方はどの位いるのか、またローカルな部分で観光産業を盛り上げるにはどうしたら良いかについて研究会を開催して頂けたら嬉しいです。 今日の内容は、どのようにモノの価値を提案したら顧客に買ってもらえるのかという今まで習ったものとは異なり、今ある商品の顧客が感じた価値を企業側がもっと知っていこうという考えの講義であったので改めてモノの価値について考えさせられました。 小原さん、研究所の皆様、ありがとうございました。
●付加価値ではなく、価値提案というスタンスが大切であることを学びました。

  
講師の小原先生、Zoomの会場に来ていただきました皆様方、長時間にわたって第1回研究会におつきあいいただき、誠にありがとうございました。心から感謝を申し上げます。

《お問い合わせ》
沖縄国際大学 産業総合研究所 
TEL:(098)892-1111(内)6109 
FAX:(098)893-8937
E-mail:sanchr@okiu.ac.jp