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【南島研】第221回 シマ研究会(オンライン)を開催しました

南島研
南島文化研究所は、第221回 シマ研究会をオンラインで開催しました。
県内、県外からオンラインにて多くの方々にご参加いただきました。

【第221回 シマ研究会】

■テーマ:
「ハンセン病文学の周縁を歩く―ジェンダー、植民地、島―」

■報告者
安 志那(南島文化研究所 所員)

■コメンテーター
村上 陽子(南島文化研究所 所員)

■司会
岩田 直子(南島文化研究所 所長)

■報告概要
ハンセン病者は日本社会から徹底的に排除され、強制隔離と過酷な強制労働を強いられ、人間としての基本権であるリプロダクティブ ・ライツさえ剥奪された集団である。ハンセン病は感染率が非常に低い慢性疾患であるにもかかわらず、「癩予防に関する件」(1907)から癩予防法(1931)を経て「絶対隔離」政策が推し進められた。北条民雄「いのちの初夜」(1936)が象徴するように、ハンセン病文学はハンセン病者による自己表現の文学として捉えられてきた。本報告においてはジェンダー、朝鮮半島や満洲などの植民地、沖縄などハンセン病文学の周縁を考察する。



写真1:安 志那(南島文化研究所 所員)


写真2:村上陽子(南島文化研究所 所員)


写真3:岩田直子(南島文化研究所 所員)

《参加者の感想》アンケートより一部抜粋
・沖縄のハンセン病の特徴の一つである米軍統治下においてハンセン病の隔離政策が続いたことに対しての明確な理由を追求できればと思いました。まさしく、植民地統治の非情な側面のなせる政策であったのだと改めて気づかされました。ジェンダーとハンセン病についてはあらゆる差別の中でさらに差別される女性の存在について、ハンセン病に罹った自分たち自身に対しての根深い蔑視や憎悪があるとの指摘がありましたが、深く受け止めることができました。