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【産業研】令和5年度 第4回研究会「移住意思決定モデルにみる地方創生の可能性」を開催いたしました

産業研
沖縄国際大学産業総合研究所では、令和5年度 第4回研究会を下記のとおり開催いたしました。

テーマ:  「移住意思決定モデルにみる地方創生の可能性」

■講 師:  新崎美紀 先生 

日 時:  2023年10月5日(木)16:30~18:00

場 所:  沖縄国際大学13号館1階会議室

参加人数: 48名(対面 15名  /  Zoom 33名)

■報告概要
 コロナ禍による社会環境の変化により働き方改革や在宅ワークの推進など、「勤務場所」「居住する場所」への意識は大きく影響を受け変化しています。令和3年、転入超過が拡大傾向にある都府県がある一方、転出超過となっているのは37道県と、多くの自治体が転出超過に陥っています。また5割を超える「過疎地域」対象地域があるなど地方の過疎化の進展も続き、自治体の移住支援に対する取り組みが活発に行われています。本講演では、移住に関する意識にどのような変化が生じてきているのか、移住者のタイプや特性における先行研究をもとに、移住支援に力を入れている北海道紋別市(令和3年ふるさと納税額全国1位)と宮古島市(令和3年ふるさと納税額沖縄県1位)を例に挙げ、移住に対する意識についての分析と考察を行った。




【写真1】集合写真(左から)


■副所長:髭白晃宜  ■所長・世話役:原田優也  ■講師:新崎美紀  ■司会:上原彰公  ■所員:小原満春






 【写真2・3】講師:新崎美紀 先生

                   



 






 【写真 4・5・6・7】研究会の様子
 
         
















■【参加者からの感想】

(対面会場)

●貴重な内容ので講演ありがとうございました。非常に興味深い内容で勉強になりました。【50代・一般】

●沖縄県において、旅行者であった人が、土地や街並み、人柄を気に入り、移住してくるというケースをよく耳にします。特に、沖縄の観光においてはヘビーユーザーが多いため、それが多いなという印象を持っています。私の父も、東京から沖縄へ移住を決めた一人です。”高齢化が進む”という一見、ネガティブな要素は地方のゆとりを求めて移住するというメリットがあるとおもえました。【20代・学生】

●先行研究のウェルビーイング要因の部分で「移住地域への愛着」とありましたが、移住とは意味が異なるのではないでしょうか。【20代・学生】

●移住による人口の減少や増加に関する研究会だったが、自分が住んでいる地域も過疎化が進んでおり、小学生の頃の部活は、遂に1桁の人数しかいないと聞き自分たち地域の人口増加の問題が直面していると感じた。しかし、移住者がいないわけでもなく、もっと多くの移住者が増えるような政策を見直すべきだと感じた。【20代・学生】

●パワポの情報量と話している内容ともに濃いため、短い時間でいろんなことを理解できた。【20代・学生】


(オンライン会場)

●今回の「移住意思決定モデルにみる地方創生の可能性」研究会では、これまで考えたことのなかった移住に関することを考えるきっかけになりました。移住と聞くと、新しい仕事を始めるためという固定概念がありましたが、移住経験者のグラフを見てみると、転職はしていないという人が約半分を占めており、移住に対するイメージを変えることができました。また、移住に対して関心があるという人が約6割もいて、より移住を身近なものに感じました。沖縄県移住者生活満足要因モデルを見てみると、直接要因、媒介要因ともに共感できるものがあり、改めて沖縄の魅力について考えることができたと同時に沖縄県に移住を考えている人にどのような訴求をするべきなのかが明確になりました。最後に沖縄県のこれからについて考えてみると、自然と触れあう×趣味が実現できる組み合わせ、現在も行われている移住に関する情報提供の強化、おためし移住の取り組みを増やすことなどが求められていくことが分かりました。今回の研究会で移住に関する様々な情報を得ることができたので、沖縄県に移住してきた方、沖縄県から別の場所に移住した方の意見を直接聞く機会があれば積極的に聞いてみようと思いました。私もこれから地方創生と移住を結びつけて自分なりの策を考えてみようと思いました。【20代・学生】

●私自身、就職は県外でしたいと考えつつも、いつか沖縄には戻ってきたいと考えているため、今回の研究会に参加して、結構Uターン型の人も多いのだなと思いました。また、ふるさと納税のことや人手不足などの問題が北海道紋別市、沖縄県宮古島の両方に問題となっているのだとわかりました。今は色んな働き方があって、会社に出社しなくてもリモートワークで仕事ができるので、色んな移住タイプが増えていくのかなと思いました。【20代・学生】

●地方移住が日本の社会に影響を与えていることがわかりました。特に、働き方や暮らし方の変化により、地方での生活が魅力的になっていることが注目されています。地域の魅力を活かし、人材を地方に呼び込む取り組みは重要だと思います。また、地域に愛着を持つことが移住者の幸福度に影響することから、地域ぐるみの支援が必要と感じました。地方創生は日本全体の課題解決につながる重要な取り組みであると知ることができ、関心を持つきっかけとなりました。【20代・学生】

●ふるさと納税で全国一位の北海道紋別市は実際にお試し暮らし体験をしているので興味深かったが同じ人が毎回来るというのは、問題であると思った。今後、沖縄に移住する人が増えていけば良いと思う。【10代・学生】


講師の新崎美紀先生、対面会場およびZoom会場に来ていただいた皆様、長時間にわたって第4回研究会にお付き合いくださり、誠にありがとうございました。心から感謝を申し上げます。


《お問い合わせ》
沖縄国際大学 産業総合研究所 
TEL:(098)892-1111(内)6109 
FAX:(098)893-8937
E-mail:sanchr@okiu.ac.jp