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【産業研】令和6年度 第1回研究会「フィリピンにおける経済特区: 長所、短所、分析、教訓(和訳)」を開催いたしました

産業研
沖縄国際大学産業総合研究所では、2024(令和6)年度 第1回研究会を下記のとおり開催いたしました。

テーマ:“Special Economic Zones in the Philippines:
     Strengths, Weaknesses, Analysis, and Lessons.” 

     「フィリピンにおける経済特区: 長所、短所、分析、教訓(和訳)」

■講 師:  ノリス 博士(NORBERT NORRIS BONIFACIO Z FALGUERA PhD) 
               <フィリピン大学 ロスバニョス校 助教授> 

日 時:  2024年5月16日(木)14:30~16:10

場 所:  沖縄国際大学13号館1階会議室

参加人数: 58名(対面 / Zoom)

■報告概要

研究会ではフィリピンにおける経済特区の全般的な展望と分析についてレクチャーした。
特に、フィリピンと経済特区に関する一般的な見通しを示すことから始め、以下の内容について焦点を当てた。


【フィリピンとその国民についての一般的な考え方】 ・ 【経済特区】

経済特区とは何か?なぜフィリピンに経済区があるのか?フィリピンの環境から、経済区はどのように構想されたか?フィリピンの経済特区にはどのような法律があるのか。
講演では、フィリピンにおける経済特区のカテゴリーを紹介し分析する。フィリピンには、異なる経済区を管理・指導する個別の法律が存在することに留意したい。また、フィリピンの様々な経済特区を特定し、その分類と管理方法を説明します。さらに、フィリピンの経済特区でビジネスを立ち上げる方法について説明をおこなった。
その後、フィリピンの経済特区について、統治と政策立案に関する自身の専門知識に基づいて、一般的な概要分析を説明した。
本講演で使用したデータは、経済区に関するこれまでの研究、経済区を管理する事務所からのデータ、経済区に関するニュース記事などが出典となる。



【写真1】集合写真(左から)


   
■所長:原田優也   ■講師:Norris博士  ■通訳:糸数淳子   ■副所長:髭白晃宜  ■司会:上原彰公                







 【写真2】講師:Norris 博士

                   



 





 【写真3・4・5・6・7・8・9】研究会の様子
 
         






























■【参加者からの感想】


●ノリス先生,糸数先生,今回は貴重な講話して下さりありがとうございました。米軍基地を経済特区として地域に新たな価値を生み出すという事例は,沖縄県民としても大変興味深い内容でした。【20代・学生】

●フィリピンの経済特区内のメリットがあることを知って、経済の現状など簡単に知ることができた。【10代・学生】

●米軍基地の跡地を経済特区として活用することで、フィリピン経済の活性化を図った政策が大変興味深かったです。沖縄も米軍基地の返還跡地の活性化策が行われていて、比較対象として参考になる点があり学びに繋がりました。
今回、海外の講師をお招きしての講話、視野を広げることができたので良かったです。ありがとうございました。【30代・特別研究員】

●フィリピンにも経済特区があることに驚いた。話が難しかったからもっと勉強に励むモチベに繋がった。経済成長に伴って貧困の差はなくならないのかと思った。【10代・学生】

●PPの資料の一部の文字が小さく、判断できないものがある。具体的には特区内の企業の業務内容の説明が欲しい。【70代・一般】

●フィリピンの民間セクターが様々な機関との協力を経て、GDPやGNPなどの水準を飛躍的に引き上げたとあるが、相互依存する機関の中でも経済成長に対する熱意に差異があるように感じた。主導権を握る民間セクターへの助力に不足があるとの記述もあり、色々な面で政府が消極的だと窺えたので、自国の経済成長に向けて様々な機関が一枚岩となっているわけではないと知り意外に感じた。【10代・学生】

●民間企業のイニシアティブについてよりくわしく知りたいと思いました。また、教育や、調査への政府の投資が今後の発展の上で大切なのだと思いました。また、今後も是非、参加したいです。沖縄にも基地があるので返還後の話も興味深かったです。【20代・学生】

●フィリピンの経済特区がもたらした影響が大きくて、これからもっと成長していくのだろうなと思った。日本の経済成長期のように、公害が発生してしまうことがこわいなと思ったけど、今は注目される程ひどくなっているわけではないようで良かったと思いました。【10代・学生】

●フィリピンの経済特区は民間主導で成功している事について強く印象に残った。課題として、技術移転の遅さを述べられていたが、相互関係の強化が課題の解決につながると感じた。沖縄での経済特区をどのように推進していくかも参考になった。地域の利を活かし、他国からの技術や資金をどう移転させるかが重要点となるだろう。【20代・大学院生】

●フィリピンには429の経済特区が設置されており、在フィリピン米軍基地の返還地にも経済特区が設置されて、フィリピン輸出の64%、フィリピンGDPの20%に貢献している。
経済特区には、政府が管理している区と、民間企業群が管理しているのがあり、民間の方が「効率的・革新的」である。
しかしながら、技術移転の遅さや自国民の意識、技術活用のための政府からの支援が不足している点が問題である。【10代・学生】

●フィリピンの経済特区について詳しく知ることができた。外資企業が参入してきても、民間企業の技術力やマネジメント力の成長も伴う事が、将来長期的に見るとより望ましいという事が分かった。
沖縄県との共通点として、米軍基地があったという事と、変換された土地を経済にどう生かすかという事が興味深かった。【20代学生】

●フィリピンの経済特区についての現状や日本との比較を見ることができて、新鮮で楽しかったです。お忙しい中、ありがとうございました。【10代・学生】

●初めての参加(途中)でした。糸数センター長、ノリス博士、スタッフの皆様ありがとうございます。全てが初めての学習でした。英文を読みこませるよう、ハイレベルの皆さまでしたびっくりです。学習している皆様ありがとうございます。プラスを最大限取り組みたいと思います。沖国大全体の雰囲気大変学習になりました。【70代・一般】

講師のNorris博士、通訳の糸数淳子先生、対面会場およびZoom会場に来ていただいた皆様、長時間にわたって第1回研究会にお付き合いくださり、誠にありがとうございました。心から感謝を申し上げます。


《お問い合わせ》
沖縄国際大学 産業総合研究所 
TEL:(098)892-1111(内)6109 
FAX:(098)893-8937
E-mail:sanchr@okiu.ac.jp