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地域産業専攻

地域産業専攻の特徴

地域産業専攻は、経済・経営・商学・財政・情報・環境などの学術分野の有機的な連携の下に、各領域の専門性の深化と併せて創造的な思考能力を涵養することを意図しております。
とりわけ、沖縄県は島嶼地域であり、天然資源の乏しいなかでは、有能な企業者としてのクリエイティブな能力、つまり自分の皮膚で感じ、自分の頭で考え、方向づける能力および、自ら情報を発信する能力を涵養することが大切であり、このための機会を提供することが、この専攻の役割だと考えております。
具体的には企業、行政および教育などの実務現場での実践的な課題に迅速に対処しうる能力、つまり自らの専門性と総合的な知識を実社会において応用し、地域経済発展の原動力となり得る高度の企業者活動を促進することを目指します。

基礎となる学科・研究所

地域産業研究科は、経済学部(経済学科、地域環境政策学科)と産業情報学部(企業システム学科、産業情報学科)を基礎として設置されています。また産業総合研究所と沖縄経済環境研究所は、本研究科を支える重要な関連機関です。各学部の卒業生は学際的に統合されたすべての領域に入学することができます。
基礎となる学科・研究所
※カリキュラムについては予告なしに変更される場合があります。ご了承下さい。

地域産業セミナー(1年次必修科目)

地域産業セミナーは、専門性と複合的知識を実社会において体現し、地域産業振興の原動力となる高度の専門的職業人の養成と、経済学・経営学・商学・会計学・情報等の分野の有機的連携に基づく研究活動の促進を目的としています。講義は経済学系と商学系の内容を加味した学際的な科目をオムニバス方式で行います。
まず、修士課程における学習・研究の進め方の基本を学び、次に経済学系、商学系の幅広い知識を学ぶことにより、専門領域における学習をより深化させることができます。また、1年次の必修科目として設定しており、学生が相互に啓発し、学習、研究を深めていくことをねらいとしています。

教育課程の構成(専門科目域)

教育課程は大別して、地域社会経済システム、産業組織、沖縄経済、環境経済、応用計量経済、地域発展、地域流通、比較経営、財政の専門科目域から構成されています。

地域社会経済システム

今日のわが国の社会経済システムには大転換が必要です。当領域では、地域分権・地域主権・地域自立の視点から地域社会をトータルシステムとして捉え、地域社会経済システムの構築について究明することを目的としています。

産業組織

産業組織領域は、産業組織を理論的・実証的・政策的に研究することを中心としており、社会経済システムの変化と産業組織の動向に関する洞察・応用能力を付与し、深化させることを目的としています。

沖縄経済

沖縄経済領域は、日本の中できわめて特異な歴史をもち、社会経済構造が異なっている沖縄経済を、理論的・実証的に研究することを中心としており、その取り組みを通して、経済学的な分析手法を学び、経済学的な思考能力を身につけることを目的にしています。

環境経済

環境経済領域は、環境と経済の緊張関係、つまり、どちらかを優先すると犠牲を伴うトレードオフ(Trade-Off)関係が生じるが、これを和らげる持続可能な経済発展について探究することを目的とします。そのために、環境の経済的価値の評価及びその手法、基礎的理論、調査などを通して学んでいきます。

応用計量経済

応用計量経済領域は、各種統計解析手法や計量経済学的手法を用いた経済・社会情報の分析と実社会への応用について研究することを中心としており、実務現場で求められる、合理的な情報の解析と意思決定根拠の提示能力(情報分析能力)を付与し、深化させることを目的としています。

地域発展

「地域」とは社会の事象、現象の同質または等質を囲んだエリアであり、その分析対象は地元沖縄に止まらず、アジアさらに世界にまで広がります。地域発展領域は地域の視点から、社会・経済の動向を科学的に分析し、その法則性を捉え、洞察・応用能力を深化させることを目的としています。

地域流通

地域流通領域は、観光ビジネス、エリアマーケティング、地域ブランディング、地域消費者行動などについて実証的に研究することを中心としており、地域的及び国際的視点から、地域市場を分析するための知識・分析能力を習得し、深化させることを目的としています。

比較経営

比較経営領域は、経済のグローバリゼーション化にともなう各国の企業経営の特質を比較分析することによって、日本企業の経営戦略の特質や方向性を明らかにすることを中心としており、とりわけ人的資源の有効活用という視点から経営管理に関する理論的分析や洞察能力を付与し、企業者精神を深化させることを目的としています。

財政

財政領域は、財政学の中でも特に租税制度と財政政策について研究することを中心としており、経済学的視点から、わが国の租税制度が直面する諸問題を分析する能力、理論的に思考する洞察力を付与し、深化させることを目的としています。

【学際的なカリキュラムの設置】
履修方法に関しても、他の大学院や研究科との単位互換などを設けることにより、大学院学生個々のニーズに合致し実務応用能力に富んだ学際的な専門性の深化が図れるよう配慮しています。

専攻内容(授業科目)

地域産業研究科は、経済学部(経済学科、地域環境政策学科)と産業情報学部(企業システム学科、産業情報学科)を基礎として設置されています。学部附置の産業総合研究所と経済環境研究所は、本研究科を支える重要な関連機関です。
見出し
募集領域専門科目領域領域必修科目
経済地域社会経済システム地域社会経済の活性化・自立化という観点から、島嶼地域、アジア諸地域の事例分析に主眼を置く■地域社会経済システム特殊研究Ⅰ
■地域社会経済システム特殊研究Ⅱ
■地域社会経済システム特論
産業組織産業システムの視点から、多様な地域経済・政策の分析に主眼を置く■産業組織特殊研究Ⅰ
■産業組織特殊研究Ⅱ
■産業組織特論
沖縄・環境経済沖縄経済地域の視点から沖縄経済の構造の定性的・定量的分析に主眼を置く■沖縄経済特殊研究Ⅰ
■沖縄経済特殊研究Ⅱ
■沖縄経済特論
環境経済企業活動と地域の環境という観点から環境の経済的価値に関する定量的分析に主眼を置く■環境経済特殊研究Ⅰ
■環境経済特殊研究Ⅱ
■環境経済特論
経営地域流通国際流通を念頭に置いて定量的な地域流通の分析に主眼を置く■マーケティング特殊研究Ⅰ
■マーケティング特殊研究Ⅱ
■マーケティング・マネジメント特論
比較経営国際比較の視点から日本的な企業経営のあり方についての分析に主眼を置く■比較経営特殊研究Ⅰ
■比較経営特殊研究Ⅱ
■比較経営特論
産業情報応用計量経済各種データ解析手法を用いた地域産業・社会の定量的分析に主眼を置く■経済情報統計解析特殊研究Ⅰ
■経済情報統計解析特殊研究Ⅱ
■経済情報統計解析特論A
地域発展地域産業振興の視点から環境との調和のとれた振興方策の定性的・定量的分析に主眼を置く■地域発展特殊研究Ⅰ
■地域発展特殊研究Ⅱ
■地域発展特論
財政財政経済学の視点からわが国税制と財政政策の分析に主眼を置く■財政学特殊研究Ⅰ
■財政学特殊研究Ⅱ
■財政学特論

専門深化を支援する開設科目群複合的に知識を広げるための特別開設科目群
■経済情報統計解析特論B
■応用マクロ経済学特論
■地域経済計量分析特論
■地方財政特論
■地域資源経済特論
■財務会計特論
■地域小売業特論
■地域経済政策特論
■商学特論
■情報資源管理特論
■観光情報処理特論
■意思決定特論
■人的資源管理特論
■経済学特論
■ビジネス特論
■数理経済情報特論
■インターネット・マーケティング特論
■マーケティング・コミュニケーション特論
※カリキュラムにつきましては予告なしに変更される場合があります。ご了承下さい。

修了後の進路

・管理・運営
・企画・立案
・資格取得
・ベンチャー起業
・他大学博士課程進学
・生涯学習

院生からのメッセージ

地域産業専攻 産業組織領域 (2025年度修了)

 私は本学の経済学科を卒業後、地域産業研究科に進学しました。経済学の知識を深め、沖縄が抱える社会課題を客観的に分析したいと考えたのが進学の理由です。
本大学院の魅力は、少人数制の講義を通じて教員から細やかな指導を受けられる点です。また、社会人の方や留学生も在籍しており、多様な視点からの議論は良い刺激となっています。
現在は、『修学支援新制度が大学進学に与える影響について -沖縄県に着目して-』をテーマに研究を行っています。制度導入が大学進学率や県外流出に与える影響を明らかにすることは、沖縄の教育政策を考える上で意義があると感じています。
 正直なところ、研究で思うような成果が出ない苦しさや、先に社会へ出た友人と自分を比べて焦りを感じることもありました。それでも一つの問いに粘り強く向き合った時間は、大学院だからこそ得られた貴重な経験であり、複雑な社会課題に対して、感情や思い込みではなく、客観的なデータと論理で思考する力を育んでくれました。
大学院修了後、私は地方自治体職員として地域行政に携わります。大学院で培った知識や経験を糧に、地域の暮らしと発展を支え、笑顔あふれる街づくりに貢献していきます。

崎濱 和希
崎濱 和希

地域産業専攻 沖縄経済領域(2025年度修了)

 私は、琉球大学を卒業後、本大学院に進学しました。学部時代に経済学を学ぶ中で、地元である沖縄の地域経済についてより深く探求したいと考えるようになりました。そのような思いから、沖縄経済に関する専門的なカリキュラムが用意されている本大学院への進学を決意しました。
 本大学院には、自らの問題意識を大切にしながら研究に取り組める環境が整っています。指導教員や他の先生方との議論を通じて、自身の考えを深めるとともに、物事を多面的に捉える視点を身につけました。
 大学院での研究では、自ら問いを立て、その答えを探求していく主体的な姿勢と探究心が求められます。世の中の表面的な課題だけでなく、その背景にある根本的な問題にどのように向き合うべきかを考え続けることの重要性を、研究を通して実感しました。
 大学院修了後は、ここで培った専門的知識に加え、研究を通して養った論理的思考力や分析力を活かし、社会や実務の現場において課題解決に取り組んでいきたいと考えています。そして、沖縄の地域社会が抱える課題に向き合い、その持続的な発展に貢献していきたいと思います。

安里公佑
安里公佑

2025年度修了生 修士論文テーマ一覧

●温室効果ガス削減に向けた太陽光発電普及の可能性に関する調査研究
― 主に沖縄県の事例より ―
●沖縄における「模合」の機能の変遷に関する研究
●沖縄県の産業構造と全要素生産性(TFP:Total Factor productivity)に関する定量分析
●沖縄における糖価調整制度に関する研究 基幹作物としてのサトウキビの維持政策の検証
●修学支援新制度が大学進学に与える影響について ― 沖縄県に着目して ―
●ピアの男女構成が生産性に与える影響