文字サイズ |
---|
領域 | 授業科目 |
---|---|
言語文化 | ■南島言語文化特殊研究Ⅰ・Ⅱ ■南島文学特論ⅠA・ⅠB ■南島方言学特論Ⅰ・Ⅱ ■日本古典文学特論ⅡA・ⅡB ■日本近現代文学特論ⅡA・ⅡB ■南島言語文化特論 ■日本言語文化特殊研究Ⅰ・Ⅱ ■南島文学特論ⅡA・ⅡB ■日本古典文学特論ⅠA・ⅠB ■日本近現代文学特論ⅠA・ⅠB ■南島芸能特論Ⅰ・Ⅱ ■国語教育学特論Ⅰ・Ⅱ |
民俗文化 | ■南島民俗文化特殊研究Ⅰ・Ⅱ ■東アジア文化人類学ⅠA・ⅠB ■東アジア文化人類学特論Ⅱ・Ⅲ ■南島民俗特論Ⅰ・Ⅱ ■南島民俗宗教特論Ⅰ・Ⅱ ■南島地理学特論Ⅰ・Ⅱ ■地理教育学特論 ■民族誌特論 |
先史・歴史文化 | ■南島先史文化特殊研究Ⅰ・Ⅱ ■南島歴史文化特殊研究Ⅰ・Ⅱ ■考古学特論Ⅰ・Ⅱ ■南島史学特論ⅠA・ⅠB ■南島史学特論ⅡA・ⅡB ■南島先史文化特論Ⅰ・Ⅱ ■アジア先史文化特論 ■文化財保存特論 |
社会文化 | ■南島社会文化特殊研究Ⅰ・Ⅱ ■南島社会特論Ⅰ・Ⅱ ■家族社会学特論Ⅰ・Ⅱ ■植民地社会特論Ⅰ・Ⅱ ■社会心理学特論Ⅰ・Ⅱ ■比較社会文化特論Ⅰ・Ⅱ ■現代社会文化特論 ■国際社会学特論 ■社会学研究法特論 ■社会統計学特論 |
私は徳島県出身で、大学進学を機に沖縄での生活をスタートさせました。本学入学後は、総合文化学部 社会文化学科で沖縄の歴史・文化・社会などを中心に学び、自然環境と人間の関わりに興味をもつようになりました。卒業論文では、金武町における地域住民と川との関わり、漁撈と食文化を中心に調査・研究を行いました。幼い頃から生き物が好きだった私は、学部在学中に「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」がユネスコの世界自然遺産に登録されたこともあり、陸と海を繋ぐ川、生き物と人々の生活の関わりをさらに深く学びたいと考え、本学大学院への進学を決めました。
大学院では、沖縄島最大の流域面積を誇る比謝川をフィールドとして調査・研究を行っています。講義や演習での先生方の指導やサポート、そして本学の充実した設備のお陰で、自身の研究に集中し沖縄の川と人々の生活との関係性について、学びを深められています。
大学院修了後は、これまでの学びや研究、そしてその専門性を活かし、学芸員など自然・文化・教育に関わる仕事に従事しつつ、川の生き物と人間との関わりについても、ライフワークとして調査・研究を継続したいと考えています。
沖縄で語られる相談ごとの背景には、その人の苦しみや悲しみ、痛みといった深みがあり、それにつながる歴史や社会の文脈があります。本土で社会福祉士として働いていた私は、沖縄に一方的に関心を寄せ、自分なりに受け止めたい、力になりたいと無邪気に考えやって来たものの、仕事でも生活でも、そうした深みに触れられないように感じる日々でした。そのときはそれがなぜなのか、言葉にすることさえできませんでした。
沖縄に対しても、これまで出会ってきた人たちに対しても、相手の話を聴いていたのではなく、自分の価値観をぶつけていただけなのではないか。そう気づけたのは、一度沖縄を離れ、当時の経験を振り返るなかででした。私は相手にとって何者で、どのように聴き、応答していくのか。縁あって再び沖縄で仕事をしている今、この地から学び直しをしたいと思いました。
私は現在、沖縄の社会を移動しながら生きてきた人の生活史を聞く研究をしています。話を聞きながら対象に向き合う自分自身を見、解体しながら意味を与え直す、そのような作業の繰り返しです。この大学院で、学びの機会を共有する先生たち、そして何よりその学びに理解をしてくれる職場や家族には、心から感謝しています。