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本授業のねらいは、私たちが日常生活を送る際に無意識に用いている「常識」という色眼鏡を批判的に捉え直すことにあります。現実の物事は必ずしも見かけどおりではなく、聞こえのよい常識の背後で排除や暴力が社会を成立させている可能性があります。本授業では、「働くこと」「アイデンティティ」「愛」といった身近な事柄を入口に、社会学的な考え方を修得し、常識を再検討する力を養っていただきます。日々の生活で生じる小さな疑問や違和感をそのままにせず、自らの頭で考えることの大変さと面白さを講義を通して感じていただきたいと考えています。到達目標は、社会学理論の学習を通じて、私たちが織りなす社会のあり方についての認識を深め、家族や男女関係、地域社会など身近な社会関係がどのように成り立っているのかを理解できるようになることです。さらに、その理解を通して、互いを排除したり傷つけたりする関係性や社会構造を批判的に捉え直し、受講前とは異なる社会への関わり方を考え、実践する力を身につけていただきます。社会をより多面的に理解し、自らの生き方や社会との関わり方を主体的に問い直す姿勢を培っていただくことを目指します。

