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南島民俗学Ⅱ

授業内容

この授業は、南島の民俗文化を深く理解することを目的とした発展科目です。民俗学の基本的な知識をふまえ、伝統的な祭祀や信仰に関わる有形の民俗資料(信仰の対象物、祭具、供物など)を考察し、南島文化の特色やその変化について学びます。また、卒業論文や今後の研究に役立つ「もの」の見方を身につける機会ともなります。
民俗学は古くから伝わる事物を通して生活文化の歴史を明らかにするだけでなく、現代社会のあり方や未来を考える手がかりにもなる学問です。民俗事象は常に変化しており、民俗文化も現代社会の一部であることを、授業で取り上げる具体例を通して理解していきます。
到達目標は、民俗資料の定義や分類、調査方法を理解すること、南島文化の基礎知識や周辺地域との比較を「もの」を通して説明できること、身近な民俗事象を情報収集・整理し、理論的に分析できる力を養うことです。
この授業を通じて、南島の民俗文化をより深く理解し、文化人類学や歴史など幅広い分野への関心を広げることが期待されています。

稲福 政斉先生
稲福 政斉先生
参考図書
窪徳 忠1990年『目で見る沖縄の民俗とそのルーツ』沖縄出版
平敷令治1990年『沖縄の祭祀と信仰』第一書房
平敷令治1995年『沖縄の祖先祭祀』第一書房
稲福政斉2018年『御願の道具と供えもの事典』ボーダーインク
稲福政斉2020年『ヒヌカン・仏壇・お墓と年中行事』ボーダーインク
稲福政斉2024年『「御願じょうず」なひとが知っていること』ボーダーインク
講義の様子