文字サイズ

アジア社会文化論Ⅱ

授業内容

韓国は「近くて遠い国」とよく言われますが、私たちが理解を深めるためには社会や文化の背景を学ぶことが大切です。一見すると不思議に思える習慣や制度も、その国独自の歴史や価値観に基づいて成り立っています。学ぶ際には「なぜ韓国の人々はそう考えるのか」「自分たちの場合はどうなのか」という問いを常に持つことが重要です。
この学習の目標は、まず韓国社会や文化を理解するための基礎的な知識を身につけることです。さらに、文化の中で歴史・家族や親族関係・村落共同体・民俗・宗教などが互いに関連し合っていることを理解することを目指します。例えば、韓国の家族制度は儒教の影響を強く受けており、親族関係や冠婚葬祭の習慣に深く結びついています。また、宗教や民俗行事は地域社会の絆を強める役割を果たしており、歴史的背景とも密接に関わっています。
このように文化の要素は単独で存在するのではなく、相互に影響し合いながら社会を形づくっています。学習を通して韓国の文化を理解することは、異文化を尊重し、自分たちの文化を見直すきっかけにもなります。高校生の皆さんには、知識を得るだけでなく、常に比較や問いを持ちながら学ぶ姿勢を大切にしてほしいと思います。

神谷 智昭先生
神谷 智昭先生
参考図書

講義の様子