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南島民俗学Ⅰ

授業内容

本授業は、沖縄の民俗文化研究に大きな影響を与えた研究者たちを取り上げ、その生涯や研究の展開を時代背景とともに学ぶことで、沖縄民俗学の本質に迫ることを目的としています。柳田国男、伊波普猷、比嘉春潮、東恩納寛惇、金城朝永、仲原善忠、佐喜真興英、小野重朗、仲松弥秀、上江洲均といった主要研究者の思想や方法論をたどり、彼らが焦点を当てた民俗文化の実態を理解します。これにより、南島民俗学における先行研究の歴史を把握し、現代および未来に残された課題を考える視点を養います。授業は毎回配布されるレジュメに沿って進められ、写真や映像などのスライド資料を用いて具体的な民俗事象を確認します。民俗文化の発生・伝播・変容、方言の地域性、日本人と琉球人の関係、研究者の経歴と研究対象の相関性など、多角的なテーマを扱いながら、沖縄の民俗文化を通時的に捉える姿勢を身につけます。また、受講生自身が自文化や異文化を相対化し、自分自身の文化的位置づけを見つめ直す機会となることも重視されています。

宮平 盛晃先生
宮平 盛晃先生
参考図書

講義の様子