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国際平和論

授業内容

この授業は、世界の国々がどのような平和の考え方や方法を持っているのかに気づき、グローバルな視点で比較しながら学んでいきます。自分で課題を見つけ、主体的に考え、協力しながら解決する力を身につけることを目指します。また、国際的な平和活動の共通点や違いを理解することで、多様な文化に対応できる想像力を育て、自己と他者を尊重する姿勢を大切にします。こうした学びを通して、沖縄が持つ平和の象徴についても考えられるようになります。講義の背景として、19世紀の植民地主義が世界を「西洋」と「その他」に分ける考え方を生み出し、その枠組みが固定化された知識や価値観を広めてきたことを学びます。このような構造は、平和の捉え方を狭め、紛争や混乱を生む原因にもなりました。そこでこのクラスでは、平和とは「人間性を回復すること(Restoring Humanity)」であるという視点を重視します。異なる文化や価値観を理解し、人間らしさを取り戻すことが平和につながるという考え方です。到達目標としては、まず民族研究プロジェクトを通して、植民地主義にとらわれない新しい概念や言葉を学びます。次に、人々がどのような運動によって平和を実現してきたのかを理解します。そして、地域(ローカル)と世界(グローバル)がどのように結びつき、社会や私たちの考え方に影響を与えているのかについての知識を身につけます。これらを学ぶことで、より広い視野から平和を考えられる力が育ちます。

池原 エリコ先生
池原 エリコ先生
参考図書
講義の様子