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この授業は、「考古学とはどのような学問か」を出発点に、基本的な考え方や研究の方法について学びます。考古学とは、昔の人々が残した道具や住居、墓などの遺物・遺跡を手がかりに、当時の暮らしや社会の様子を明らかにする学問です。文字のない時代の人びとの姿を、土の中から掘り出されたものを通して読み解いていく、まるで「過去を探る探偵」のような学びです。講義では、まず考古学の基本的な概念や、実際にどのように調査や研究が行われているのかを学びます。たとえば、発掘調査の手順や、出土した遺物の記録・分析の方法など、現場での作業から研究室での分析まで、幅広い内容を扱います。さらに、南島(沖縄を含む地域)の先史時代を理解するうえで重要な「土器編年」についても学びます。土器編年とは、出土した土器を形や模様などで分類し、いつの時代のものかを整理する方法です。これによって、地域ごとの文化の変化や人びとの交流の様子が見えてきます。この講義は、考古・先史学を専門に学ぶ学生にとっては必須の内容ですが、過去に興味がある人にとっても、きっと新しい発見があるはずです。昔の人びとの暮らしを知ることで、今の社会を見つめ直すヒントも得られるかもしれません。

