| 文字サイズ |
|---|
この授業は、沖縄の霊的職能者であるユタやトキについて、その歴史的な成り立ちや役割の変化を学びます。ユタやトキは、病気や悩みを抱える人々の相談相手として、長い間沖縄の人々の暮らしに寄り添ってきました。講義の前半では、彼らがどのようにして社会の中で重要な存在となったのか、また時代とともにどのように職能が変化してきたのかを、歴史学や民俗学の視点から考えていきます。後半では、沖縄の暮らしの中に今も見られる呪具について学びます。たとえば、魔よけとして知られる「石敢當(いしがんとう)」や「獅子像(シーサー)」などが登場します。これらは一見すると沖縄独自の文化のように思えますが、実は中国の風水思想に由来していることがわかってきました。授業では、これらの呪具がどのように沖縄に伝わり、地域の風土や人々の信仰と結びついて独自の形に変化していったのかを、具体的な事例を通して学びます。沖縄の文化や人々の暮らしに興味を持ち、理解を深めたいと思っている方にとって、きっと新しい発見があるはずです。皆さんと一緒に、沖縄の豊かな文化の魅力を探っていけることを楽しみにしています。

