【法政研】第44回講演会 「震災に学ぶ 大槌:現場からの報告」
沖縄法政研究所では、12月5日(土)に第44回講演会「震災に学ぶ 大槌:現場からの報告」を開催しました。本講演会は、一般社団法人「大槌新聞社」の共催を得て、大槌新聞社が今年2020年からスタートした企画「復興防災大学」とのコラボで実現しました。
「大槌新聞」は東日本大震災の翌年2012年に創刊されています。今回は、震災から10年を前に「大槌新聞」代表理事の菊池由貴子さんに新聞を創刊した理由や、取材を通して感じた「復興」とは何か、震災から学んだことと現在のコロナ禍の状況をどう考えるのかなどお話を伺いました。
なお、本講演会は沖縄県身体障害者福祉協会様のご協力のもと手話通訳付きで開催し、沖縄法政研究所では初めてのオンライン開催となりましたが、県内外から約30名の方々がご参加くださいました。お忙しいなか、ご参加いただきありがとうございました。
【講演概要】
震災に学ぶ 大槌:現場からの報告 ■■■■■ ■■司会:佐藤学所長 ■ ■ ■ ■講師:菊池由貴子 氏
■■■■・沖縄国際大学法学部教授
■ ■
■■■ 閉会挨拶:伊達竜太郎副所長・沖縄国際大学法学部准教授 ■アンケートから(抜粋)
震災前は町のことや行政に興味が薄い人が、どういう経験で何を思って新聞の発行をするまでに
至ったのか、整理されていてとてもわかりやすかったです。興味、関心が町の外へ広がっていく
様子など、一人の成長ストーリーを見ているような気持ちでした。口調は淡々としていましたが
語られている経験や気づきはひとつひとつとても重たく大切なメッセージが込められていると感
じました。
震災からまもなく10年ですが、住む場所が違っていても自分の住んでいる町のこと、防災のこ
とを振り返って見つめる視点を与えてくれる講演内容でした。
■■■■■■■(30代・女性)
大槌町が岩手県で最大の被災率だったことを初めて知った。災害時は本当に情報がないんだと改
めて思った。被災後の大槌町の写真を見た後だったからこそ、「自動販売機がおかれたときに嬉
しかった。当たり前のことがとても嬉しく感じる。」という菊池さんの言葉が深く印象に残った。
また、「震災の被害だけでなく、教訓も忘れないでほしい。」という菊池さんの願いをしっかり
受け止めて歩んでいこうと思った。復興とは何なのか、震災後は公共施設や公営住宅がとにかく
必要なことを知った。大槌新聞を読んでみたいと思った。
■■■■■■■■■(20代・男性)
災害時の情報過疎や復興の過程が学びになった。支援の種類や質、復興とは何か?を改めて考え
てみたいと思います。絶望から希望がうまれるの言葉は非常に印象的でした。(60代・女性)
私は東日本大震災の復興支援で大槌町に2年間赴任してました。大槌新聞社、菊池さんは存じ
上げておりました。しかしお会いして話す機会もなくそのままとなっていましたが、今日自分
の知らない大槌町の事や菊池さん、大槌新聞社のこと、そもそも震災の詳細な点が聞けて良か
ったです。伝承することの難しさを改めて感じ、今後の仕事や生き方に繋げたいと強く思いま
した。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■(50代・男性)
大変ためになる講義でした。ありがとうございました。
大槌町という被災地で何があって、どう思われ過ごしてきたのか、想像しながら講演を聞いて
いました。災害を我が事感をもって考えるにはどうすればよいか、なぜこんなにも余裕がある
のかという投げかけに衝撃が走りました。その通りだと思います。多くの犠牲の上に得られた
災害の教訓を生かさなければいけない。強くそう思いました。今回、困難な状況にある中に、
希望を指し示し、前を向いて歩いてきた大槌新聞の軌跡を知ることができてよかったです。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■(40代・女性)
主催:沖縄国際大学総合研究機構 沖縄法政研究所
共催:
一般社団法人 大槌新聞社