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米軍ヘリ墜落事件

沖縄国際大学への米軍ヘリコプター墜落から、13 年目を迎えて(声明)

文書


2017年8月13日


沖縄国際大学への米軍ヘリコプター墜落から、13年目を迎えて(声明)


                         
沖縄国際大学
                         理事長・学長 前津 榮健


2004年8月13日、この場所この時間に、米軍ヘリコプターが墜落炎上して、学生、教職員、市民、県民を恐怖に陥れてから、今日で13年目を迎えます。あの日の墜落現場の惨事と米軍の理不尽な事故処理に対する市民、県民の憤懣やるかたない強い憤りが、時間の経過と共に薄れていくことも残念ながら現実でもあります。米軍ヘリコプター墜落事件の惨事の記憶を風化させてはなりません。我々は今日、ヘリコプター墜落事件に対する憤りの記憶を改めて鮮明に呼び覚まし、受け継ぐとともに、事件以来求め続けてきた普天間飛行場の閉鎖を繰り返し要求し、ここに強い決意を込めて「普天間基地の閉鎖を求め、平和の尊さを語りつぐ集い」を開催し、声明を発表します。
沖縄の安全・安心・平和が脅かされていることは、全国土面積のわずか0.6%の沖縄に在日米軍専用施設面積の70.4%が集中し、幾度となく米軍関係の事件が起きていることから明らかであります。昨年4月に起こった痛ましい事件は県民に深い悲しみを与え、また、昨年12月の名護市安部海岸への普天間基地所属のオスプレイの墜落、そして今月5日のオーストラリア東部沖合への墜落は、私達に13年前の惨事を思い起させました。それ以外にもオスプレイの伊江島補助飛行場、奄美空港への緊急着陸等、航空機関連の事故が頻発しています。このように、米軍基地があるが故の危険性は周知の事実であります。普天間基地の撤去は、日米両政府で合意されているところであり、県民誰もが強く期待しているところであります。
日本政府は、総理大臣を始めとして沖縄の米軍基地負担の軽減を幾度となく約束していますが、宜野湾市の中央部に位置する普天間飛行場の状況は改善されるどころか、欠陥性が指摘されるオスプレイが騒音と低周波を発しながら普天間飛行場を基地にして県内上空を飛行しその危険性は増大するばかりです。また、県民の強い反対を受けてもなお、辺野古の新基地建設を続けようとする日本政府に対する沖縄県民の不信は、増幅するばかりであります。
沖縄国際大学は、琉球・沖縄の歴史の中で、人々が求め続けてきた「真の自由と、自治の確立」を建学の精神として、地域に根ざし、世界に開かれた大学を目指して参りました。安全・安心・平和への思いは、大学人に限らず、思想・信条を超えて万人が求めるところであります。大学や地域社会の平穏・安寧を脅かす普天間飛行場の存続ましてや固定化を、認めることはできません。
沖縄国際大学は、本学へのヘリコプター墜落事件から13年目の今日、危険この上ない普天間飛行場を即時閉鎖し、撤去することを、ここに改めて日米両政府に強く要求すると共に、平和を希求する沖縄の思いを世界に発信し共有されることを目指します。




【うちなーぐち訳】 訳者 : 西岡 敏
沖縄国際大学んかい、米軍ヘリコプターぬ落てぃてぃから、 13年目、迎けーてぃ(声明)

【英語訳】 訳者 : 素民喜 琢磨
Statement on the Thirteenth Anniversary of the US Military Helicopter Crash at Okinawa International University 

【中国語繁体字訳】 訳者 : 張 維真
紀念沖繩國際大學美軍直升機墜毀事件13週年(聲明) 

【中国語簡体字訳】 訳者 : 顔 瑾
纪念冲绳国际大学美军直升机坠毁事件13周年(声明) 

【韓国語訳】 訳者 : 李 ヒョンジョン
오키나와국제대학 미군 헬기 추락으로부터 13년째를 맞이하여 (성명) 

【フランス語訳】 訳者 : 上江洲 律子
Manifeste : 13ème anniversaire en souvenir de la chute d’un hélicoptère de l’armée américaine sur le campus de l’Université Internationale d’Okinawa 

【ドイツ語訳】 訳者 : 岡野 薫
Erklärung aus Anlass des 13. Jahrestags des US Militärhubschrauberabsturzes auf das Gelände der“ Internationalen Universität Okinawa “ 


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