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我部 大和(GABU,Hirochika)

所属: 総合文化学部 日本文化学科

職階: 准教授
担当科目: ゼミナールⅠ・Ⅱ、琉球文化論、日本芸能史、琉球芸能史

プロフィール
主要学歴琉球大学大学院人文社会科学研究科国際言語文化専攻(修士課程)修了
琉球大学大学院人文社会科学研究科比較地域文化専攻(博士課程)修了
学位博士(学術)
研究分野琉球芸能、琉球文化、琉球文学
所属学会・協会等沖縄文化協会、琉球沖縄歴史学会、藝能史研究會、藝能学会、楽劇学会、日本演劇学会
趣味・モットー等趣味:琉球舞踊、琉球古典音楽太鼓
E-mail・ホームページ等h.gabu@okiu.ac.jp

教育活動等

【教育活動等】
年月日主な教育活動摘要
2020年4月~8月ゼミナールⅠ2020年度・前期、3年次のゼミ学生、演習形式、専門科目、2単位、15回、今期は「琉歌百控」という史料を講読してもらった。くずし字の基礎的な字の読み方を講義した後、学生には、教員から与えられた琉歌を翻字した内容を発表してもらった。翻字した琉歌がどのような内容かを講義した。遠隔授業の中、学生が翻刻した文字の検討などを行い、学生の史料の読解力などを高めた。しかし、学生自身は翻字を行うだけで大変であった、という意見もあり、来年度以降は別の演習形式を検討予定。
2020年4月~琉球文化論2020年度・前期、主に1年次対象の講義、講義形式、専門科目、2単位、15回、琉球における言語文化について講義した。本講義では学生に対し「コロナ歌」という琉歌を作る実践を行った。遠隔授業の中、琉歌を書くことで琉球文化が身近になったという、受講者の意見もあった。そのため、講義内で継続し琉歌を作るなど受講者にとって琉球文化が身近になる実践を継続していきたい。
2020年4月~日本芸能史2020年度・前期、主に2年次対象の講義、講義形式、専門科目、2単位、15回、日本芸能を通史的にみることで、どのように日本における種々の芸能が創作されたのかを講義した。今期は講義資料を中心に配布した講義となってしまった。そのため、今後は日本芸能に関するディスカッションできるような講義を行いたい。
2020年9月~琉球芸能史2020年度・後期、主に2年次対象の講義、講義形式、専門科目、2単位、15回、琉球芸能について、芸能と「歴史」(外交・内政・社会など)を理解しながら、琉球芸能の「過去」を知り、「今」を考え、「未来」につなぐかを意識した。また、視聴覚資料などで理解を深めた。最終回では、これまでの講義を通して、これからの琉球芸能をどのように考えるかという検討もしながら学生自身で考えるように行った。しかし、議論内容が多くあり、散発的になったのでテーマを絞って講義のみならず、学生自身で考えるような講義をしていきたい。
2020年9月~ゼミナールⅡ2020年度・後期、3年次のゼミ学生、演習形式、専門科目、2単位、15回、卒業論文を意識して、文献収集・整理を学生自身が行う。また、その整理したことでの成果や自らのテーマを振り返りながら、学生達のディスカッション等を通して、卒論内容の深化を試みた。発表することで、学生自身が考えている研究テーマの振り返りや方向性を考える機会となっている。今後も可能であれば継続して行きたい。
2020年9月~2022年3月比較文化演習2020年度・前期、3年次のゼミ学生、演習形式、専門科目、2単位、15回、くずし字で書かれた琉歌もしくは組踊台本の史料を講読してもらった。まず、文字と方音の対照、くずし字の基礎的な字の読み方を講義行った。その後、学生には、教員から与えられた史料を翻字した内容などを発表させた。学生が翻刻した文字の検討などを行い、学生の史料の読解力などが高まり、琉球の言語文化への理解も深まった。
2021年4月~ゼミナールⅠ・Ⅲ2021年度・前期、3・4年次のゼミ学生、演習形式、専門科目、2単位、15回、卒業論文を意識して、文献収集・整理を学生自身が行う。また、その整理したことでの成果や自らのテーマを振り返りながら、学生達のディスカッション等を通して、3年次は卒論の前準備を行い、4年次は研究の深化を試みた。発表することで、学生自身が考えている研究テーマの振り返りや方向性を考える機会となっている。今後も可能であれば継続する予定である。
2021年4月~卒業論文Ⅰ2021年度・前期、4年次のゼミ学生、演習形式、専門科目、2単位、15回、卒業論文の進捗及び研究内容報告を学生が行い、また、卒論を執筆するにあたっての基礎的な部分の見直しとディスカッション等を通して、卒論内容の深化および完成を試みた。発表することで、学生自身の卒論執筆について考える機会となっている。今後も継続する予定である。
2021年9月~ゼミナールⅣ2021年度・後期、4年次のゼミ学生、演習形式、専門科目、2単位、15回、卒業論文の進捗及び研究内容報告を学生自身が行う。また、その整理したことでの成果や自らのテーマを振り返りながら、学生達のディスカッション等を通して、卒論内容の深化および完成を試みた。発表することで、学生自身の卒論執筆について考える機会となっている。今後も可能であれば継続する予定である。
2021年9月~卒業論文Ⅱ2021年度・後期、4年次のゼミ学生、演習形式、専門科目、2単位、15回、卒業論文の進捗及び研究内容報告を学生が行い、また、卒論完成を目指した。完成した内容は卒業論文集として刊行することになった。発表を繰り返すごとに学生達の報告深度が深まり、学生自身の卒論完成を後押しできた。今後も継続する予定である。
2021年9月~琉球文学概論2021年度・後期、主に2年次対象の講義、講義形式、専門科目、2単位、15回、琉球・沖縄という地域を通してどのような「文学」があったのかを講義した。「琉球文学」が琉球語のみならず、和文学・漢文学もあることなどを紹介し、「琉球文学」の広がりについて学生に講義した。学生からも琉球語のみならず、琉球人が和文・漢文なども用いて表現していたことに驚いたなどの意見をもらった。今後も引き続き、「琉球文学」の広がりについて講義を行っていきたい。
2022年9月~比較文化演習2020年度・前期、3年次対象の講義、演習形式、専門科目、2単位、15回、「比較」する研究対象を自ら探して、どのような研究方法が「比較文化」に適切なのかを学生・教員が自由に討論して深めていった。その後、個別で進捗状況報告などを行い、中間の研究発表と最終発表を行った。ここでは、学生からは4年次の卒論にもつながったなどの意見もみられた。
2022年4月~学生サークル
琉球芸能文学研究会副顧問
本研究会は、「学生芸能」の想像を基に、学生自身が日々の立方・地謡の稽古はもちろんのこと、舞台づくりなども含めて活動しております。学生は琉球芸能の経験・未経験を問わず、本学の場に集い、その時だからこそできる舞台づくりに励んでおります。私としては、学生達の考えなどを尊重しながら、学生達が琉球芸能に触れながら、舞台づくりを考え、行動し学生主体の舞台作りを支えられるよう考えております。

研究活動等(著書・論文等)

【論文】
・「琉球進貢使節が観賞した灯戯・烟火・火戯に関する一考察 ―嘉慶二十三年の事例などを手がかりに―」、『藝能』第27号、2021年3月。
・「琉歌の創作からみえるコロナ禍における大学生の思い―「コロナ歌」に謡われた「コロナ」を中心に―」、『沖縄国際大学日本語日本文化研究』第46号、2021年2月。
・「「冊封琉球国記略」に記された組踊「銘苅子」に関する考察―「演戯故事」との内容比較を中心に―」、『沖縄芸術の科学』第32号、2020年3月。
・「冠船芸能で催された組踊「銘苅子」の検討―演戯故事により付加された内容を中心に―」、『藝能』第25号、2019年3月。
・「組踊台本に記載された〈歌〉の演戯故事における漢文訳―組踊台本の出羽歌・道行歌・入羽歌を中心に―」、『源遠流長:中琉関係史研究の深層を探る―福建沖縄歴史文化教育国際シンポジウム論文集』、2019年3月。
【学会報告】
・「漢訳された「老人老女」の翁の口上に関する一検討ー演戯故事の記載内容を基にー」、琉球沖縄歴史学会2023年1月例会、2023年1月21日。
・「漢文・候文に訳された「執心鐘入」に関する検討―演戯故事・文書集の記載内容を基に―」、令和4年度藝能学会研究大会、2022年11月26日。
【その他】
・【演目解説】「第115回 組踊公演「孝行の巻」」国立劇場おきなわ運営財団編『国立劇場おきなわステージガイド』2023年5月号、pp4-8。
・【コラム】「冊封儀礼のなかの組踊」(宮城弘樹・秋山道宏・野添文彬・深澤秋人編『大学で学ぶ沖縄の歴史』吉川弘文館、2023年3月。)
・【寄稿】 「琉球文学大系14 「組踊 上」発刊に寄せて」、『沖縄タイムス』、2023年1月10日、15面。
・【「演戯故事」訳 考証】国立劇場おきなわ令和4年10月第20回研究公演「朝薫五番とからくり花火」2022年10月14~16日。
・【台本考証】国立劇場おきなわ令和4年1月 第19回研究公演「伊祖の子組」、2022年1月22日。
・【解題・現代語訳】「伊祖の子組」(用方本)、「継母妬忌女児拂雪」(『丙寅冊封那覇演戯故事巻之十一』所収)、「伊祖の子」(喜舎場本)、国立劇場おきなわ調査養成課編『国立劇場おきなわ上演資料集〈四十八〉 伊祖の子組』、2021年12月。
・【書評】 高良倉吉監修 島村幸一編『首里城を解く―文化財継承のための礎を築く』、『琉球新報』、2021年10月24日、17面。
・【受賞】 第28回窪徳忠琉中関係研究奨励賞、2024年3月4日。
2024年4月5日現在