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教育企画運営情報

シンポジウム『英語科教育に〈いのちの繋がり〉を求めて』に関する報告(終了)

シンポジウムは以下の通りに実施された。

1 日時: 平成19年8月17日(金) 13:00 - 17:30(12:30 受付)
2 場所: 沖縄国際大学5号館203教室
3 日程:
(1) 受付・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12:30 - 13:00
(2) 開会行事・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13:00 - 13:05
司会:ジョンズ亜紀子(県立名護養護学校 1997年卒),玉城泰雄(うるま市立具志川中学校 1991年卒)
●開会のことば(司会)
●趣旨説明:野口正樹(沖縄国際大学)
(3) シンポジウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13:05 - 15:35
テーマ:『英語科教育に〈いのちの繋がり〉を求めて』
パネリスト:宜志冨清博(恩納村立山田中学校 1986年卒),宮平佳郎(北中城若松病院作業療法士 2000年卒),仲松康(県立北中城高等学校 1990年卒),前泊優子(県立中部商業高等学校 1999年卒),玉城康雄(沖縄国際大学名誉教授)
●〈いのち〉を育む視点から
●教室の子どもたちは今…..
●子どもたちへのまなざし
質疑応答(15分)
(4) 中学校における教育実践・・・・・・・0・・・・・・・15:50 - 16:25
実践報告:根路銘みどり(豊見城市立豊見城中学校 1991年卒)(15分)
質疑応答(20分)
(5) 高等学校における教育実践・・・・・・・・・・・・16:40 - 17:15
実践報告:松田由美子(県立宜野湾高等学校 1991年卒)(15分)
質疑応答(20分)
(6) 閉会行事・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17:15 - 17:30
お礼:津波聡(沖縄国際大学)
学生代表挨拶:島袋江梨子(沖縄国際大学4年),徳門将史(沖縄国際大学4年)

成果と課題

1 成果

シンポジウム『英語科教育に〈いのちの繋がり〉を求めて』は,下記のアンケート結果が示唆する通り,所期の目的を達成したと考えられる。教科指導法に重点を置いた研修が多い中,教育の根本に立ち返った本シンポジウムの意義は大きかった。森羅万象の〈いのちの繋がり〉に優しいまなざしを向けることで,人と人との関わりの大切さを再認識する機会を提供できた。パネリストの方々は皆さん教育経験も豊富で,通常では語ることの少ない悩みや戸惑いを素直に吐露されたことが聴衆のこころを揺さぶり,未来へと続く教育に一筋の光明を投げかける契機となった。人間力を鍛える今次の試みへの支持は高く,今後の継続への可能性を真摯に考えたい。

2 課題

今後の取り組みへ反映したい項目は,以下の2点である。先ず,発表者と聴衆との意見交換を更に密ににしたい。今次は発表者の実体験を重視し,その語りを通じて明日への希望を育てる視点を維持した。次回は,聴衆との質疑応答をより喚起し,具体的な方策へと繋げていきたい。次に,在校生である学生からの貢献を望みたい。現職の先生方の発表を活用すると同時に,学生の立場からの提言を今以上に促進することを目指したい。

参加者の反応

参加者の反応を把握するためにアンケートを実施した。結果は次の通りである。

Q1 職業 
教員30名  学生66名  その他9 
年齢
20代83名 30代8名 40代12名 50代1名 60代0名
その他1名

Q2 今回のシンポジウムの開催を何で知りましたか。
大学からの案内状52名  
誘われた39名 
大学のホームページを見た5名

Q3 シンポジウムの内容はいかがでしたか。
大変よかった26名  よかった8名  改善を要する2名

Q4 シンポジウム『英語科教育に<いのち>の繋がりを求めて』の感想を具体的にお書きください。
  • 話題が豊富で、いろいろ考えることができた。
  • 同業の先生が(最近はスキルだけを求められている英語教師ですが)生徒とのかかわりで悩んでいることを聞けたところがよかった。
  • 玉城先生の話を聞くことができ、エネルギーをもらった。また、先輩方から久しぶりに話を聞き、感動した。
  • 各先生方の実践やエピソードを聞けて大変勉強になった。私も現場で度々悩むことがある。今日は元気になるお話だった。ありがとうございます。
  • 人とかかわることはこんなに温かいのだなと感じた。
  • 「命を大切に」が基本にしっかりあることが、授業を工夫する必要を感じることにつながる、というのがテーマだったと思う。興味深かった。
  • テーマがとても斬新で、玉城康雄先生の熱い想いがパネリスト諸氏に深い絆として受け継がれていることを強く感じました。人と人が関わって生きていくことの意味(大切さ)を、今後はそういうことも意識しながら、生徒たちと向き合っていきたいと思います。本日は貴重なお話をありがとうございました。
  • テクニック的なことを期待していたのですが、大きな概念で教育を見られる、引いては、人生をふかんできる重要性を感じました。
  • もっと活発に意見をかわせるような問題の提起や事例報告があったらさらによかったと思います。
  • 同じ仲間の教諭が自分と同じような悩みを抱えている。がんばっているとういうのがわかりました。
  • 英語科教育法で学んだこと、玉城先生から学んだことが多くの教え子の中に生きていること、受け継がれ、形を変えて広がっているのだなと実感しました。
  • 教育には、知識のみならず、「生きること」「いのち」等の道徳的な考えを(教諭の経験を通してのこと)生徒の伝えるのが大切だと思う。
  • 英語教師として、英語を教えるのではなく、子どもたちの心に訴える教師自身のテーマ(人間としてどう生きるか・・・等)を伝える力がないと多様に変化する子どもたちに対応できないと痛感している。そういう意味でよい内容だったのでは。
  • とかく教育法というと、目標が評価的な指導をいかにしたらいいかとか、短期集中的なものが多いですが、今回最も大切な指導法は、心を大切にした授業であると今さらながら学びました。
  • パネリストのとっても意味ある話が聞けて良かったです。
  • 私も「いのち」のつながりを大切にしていきたいと思いました。
  • 先生方の話がとても面白く、楽しい時間を過ごすことができました。
  • 学びの多いシンポジウムでした。
  • とても勉強になった。
  • 命のつながりってあたりまえのようでとても貴重だなと感じました。
  • 卒業して教育現場に従事している先生方と接する機会があって有意義だった。
  • パネリストの先生方が玉城康雄名誉教授の教え子ばかりだったため、彼らの話の中にも玉城先生の教えと重複する部分や繰り返しが多く見られた。
  • 心温まる話ばかりを聞くことができました。
  • 何度も涙する話があり、私にとってすっごく楽しい話でした。
  • 英語科教育に限らず、生活におけるすべての面で人とのかかわり<いのちの繋がり>は大切なものだと改めて感じました。
  • 先輩方が話してくださったということで、とても親近感がわいて聞きやすかったです。
  • 今の私たちではとても経験できないことを話してくださったので、とてもためになりました。
  • <いのち>を意識することで、教育が変わることを知り、今後も意識したいです。
  • 5人のパネリストそれぞれの違った意見が聞けてよかったです。
  • 体験談を踏まえて話してくれるので、とても分りやすくてよかったです。
  • 英語教育の「英語」という言葉が本当にきこえてこなかった。1つの科目を越えて、教育といのちがつながることはすごいし、本来あるべき姿だと思った。
  • 内容が少し浅かった気がします。もっと深く聞きたかったです。
  • 命を通して子どもたちとの関わりを感じることができてよかった。
  • 教育には指導力はもちろんですが、人間力が大切だと感じた。
  • 英語を通して、生徒に「人間の心の豊かさ」を伝えることが大切。
  • さまざまな人と交流し、自分自身を高めていく。
  • 自分なりに教育について考えることができた。
  • 共感したり、感動したり鳥肌がたつくらい良い話をたくさん聞けました。
  • 「いのち」の大切さがわかったが、なぜ英語なのかが分からなかった。
  • 正直、ありきたりというか。近頃「いのち」を大事にする傾向が世間一般でよく見られ、今回の講話もなんとなく聞いたことのあるような内容で、新しく惹きつけられなかったのが残念。
  • 英語教育を通して、こんなに関わり合いができるのかと感じた。
  • 物質社会の限界を感じた。そこに射す光を見た気がする。
  • 教育する側に今後立ったとき、自分がどうしていくべきか、どうしたいか!?を考えさせられた。
  • パネリストの方々はスピーチ力の改善を要する。
  • ホリスティック教育についてとても興味を持ちました。
  • 教育を違った観点から見ることができて良かった。
  • 人は多くの人に支えられて生きていると実感しました。
  • 私は命があって多くの人たちと繋がっていけるので、これからも多くの人たちと関わっていきたいです。
  • 命の大切さ、素晴らしさ、感動を教えることが授業には必要。
  • 命があってこそ教育がある。
  • 教師が、大の大人が何かを熱く語るというのは生徒にとってとても興味深いものとなるに違いないと思った。
  • 教師の伝えたい思いが生徒を変え、育てるんだなと思った。
  • 英語に縛られず、「いのち」に重点をおいているのが良かった。
  • ユーモアのある内容でよかった。
  • 学生時代に学んだことを改めて感じ、思い出しながら参加することができた。
  • 現場の先生方の実践報告や、沖国大の教職課程でつながったたくさんの方々と出会うことができてとても刺激になった。
  • シンポジウムというのでどんな内容か分からずに参加しています。趣旨等を参加する前に知っておきたかったので、その点を改善してほしいです。
  • 英語教育というのでイメージしていたのとは違ったが、もっと大事なものを学べた。
  • 仲間がいるって素晴らしいなと思いました。
  • これからの私の英語教育観を哲学していくうえで、大きな影響を残す体験でした。
  • 現在、沖国大で教職科目を履修していますが、今後受講する上でどのような視点で教職科目に取り組んだらよいかが見えてきた。
  • リラックスした感じで堅苦しくなくてよかった。
  • 教員を目指す者として、モチベーションを高めるきっかけとなり、大変良かった。
  • 発見の多いものでした。
  • 宮平先生は私たちと年齢が近かったので、高校時代の話や大学時代の話から今の職場の話まで、それぞれの自分の考えの変わり方がとても勉強になった。
  • A human being is a super-organic aggregate, in fact. Human beings, animals, the earth, all living things, should be (will be) the super-organic aggregate.
Q5 シンポジウムの今後について教えてください。
今後も継続してほしい      92名 
内容を縮小して継続するとよい  13名 
継続を望まない         0名      

Q6 今後企画してほしいこと、ご意見ご要望がありましたらお書きください。
  • もう少し大きな会場で。
  • 時間が長すぎた。
  • 懇談会についてポスターに記載してほしかった。
  • 教職履修生向けに教育現場の体験談を聞きたかった。
  • 教育に携わる者以外の話を聞いてみたい。
  • もっと多くの実践の話を聞けるようにしてほしい。
  • どんな授業をして「いのち」の大切さを子どもたちに教えるのか知りたい。
  • 模擬授業があるとよかった。
  • 企画は同じでいいが、内容をもう少し深くしてほしい。
  • 他の科目の先生方の話も聞きたい。
  • 沖国で教職課程を履修し他の職業についた人の話を聞きたかった。
  • もっとたくさんの先生方の体験談を聞きたかった。
  • 英語授業〈いのちの?がり〉の視点からというテーマがよかった。
  • もう少しobserversとのやり取りがほしいです。
  • もっとコミュニケーションを。
  • 質問形式がよかった。
  • 参加型がよかった。
  • ディスカッション、ワークショップがあるとよかった。
  • 現場での悩み、失敗談、成功談を共有できる機会をもっと増やしてほしい。
  • 教員になるまでの過程を聞きたかった。
  • これからも卒業生との交流を深めていきたい。
  • 芸術教育が教科教育を通してどう行うことができるのか。
  • 心温まるシンポジウムだったので今後も続けてほしい。
  • 規模を拡大しもっと多くの方に参加してほしい。
  • ベテラン教員だけでなく、若い教員の話も聞きたかった。
  • 研修、研究会が弱体化している。教科指導法が学びたかった。
  • 英語教師としての悩みを共有し、解決の糸口が見つかられるような場がほしい。
  • 後輩(学生たち)ともっと身近に話せる方法をもっと考えるとよい。
  • 学生の発表に対する現場教職員からの助言を与える場があるとよい。(学生には素直に聞ける雰囲気がある。)
  • 現場教職員と在学生、大学教員のネットワークの構築の大切さを気づくきっかけになった。
  • 英語指導法の研修は充実しているので今回のような人間力を鍛える、心に訴えるテーマは今後も続けてほしい。
  • 参考書籍の推薦。
  • 英語によるシンポジウムをやってほしい。
シンポジウムの様子
シンポジウムの様子
シンポジウムの様子
シンポジウムの様子
以上 

報告書作成者:野口正樹

お問い合わせ先

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