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日本文化学科のブログ

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【文化情報学研究室でグループディスカッションを行いました! テーマはジェンダー・多文化サービス】

研究室・ゼミナール紹介
日本文化学科では3年生になると、学生一人ひとりの将来目標やの興味関心をベースに、専門領域とからめながら、各自が自由なテーマを設定して「卒業研究」を進めていくための研究室を選択することになっています。

4月中旬から「ゼミナールⅠ・Ⅲ」という、研究室メンバーによるゼミ形式の授業が12の領域でスタートしていて、5月のこの時期は、同じ授業を受ける4年生との交流を目的としたワークが様々な形で行われています。

4月27日と5月11日には、山口先生の文化情報学研究室で「グループディスカッション」が行われました。
昨年度の卒業論文集に掲載された2つの論文を事前に読んだ上で、基礎知識をふまえて、当日与えられるテーマについて、4~5人のグループで解決策を提案したり、原因を考えて、ディスカッション後にプレゼンテーションを行う、というワークです。



テーマの1つ目は、「多文化サービスに力を入れる図書館で、<日本人ファーストじゃないとおかしいのでは?>という批判が利用者から寄せられた場合、図書館としてどう対応しますか?」(図書館司書採用試験を想定)というもの。

文化情報学研究室には、司書課程を受講しているゼミ生が多いため、資格課程での知識を生かして、図書館の自由に関する宣言、図書館員の倫理綱領に記された「利用者を差別しない」という原則や、その基盤となっている日本国憲法、地方公務員法などを参照しながら、市民・住民として、または一人の納税者として、あらゆる人々への平等なサービスが必要であること、さらに、情報入手にハンデを抱えている人に手厚くサービスを行うことは、外国人に限らず、特性を持つ方や高齢者、子どもたち、性的マイノリティの人たちも含めて、重要な図書館のはたらきであり、公正な観点からサービスを行う必要がある、という結論にたどり着くグループが多くありました。

また、クレームを寄せる利用者がどのような人なのかを想像し、もしかすると、利用者自身が様々な困難を抱えており、そうした苦しさが他者への批判に向かっている可能性があることに気が付いたグループでは、日常生活の中で課題を抱える人に対して図書館は様々なサポートができることを日々PRすることも、こうした問題を解決することにつながるのではないか?、という意見もとても興味深かったです。



2つ目のテーマは「ジェンダーフリーを意識したトイレの設計を考えなさい」というもので、建築会社の採用試験を想定したディスカッションを行ってもらいました。
身近のなトイレのマークを思い起こしてみると、たしかに、男性は青色で肩幅が広く、ズボンをはいたシルエット、女性は赤色で、スカートをはいたシルエットになっているピクトグラムが多く使われているように思います。トイレの中に入ると、男性トイレの壁は淡いブルー、女性トイレの壁は淡いピンク、というように、やはり男女別に色分けされています。こうした、色やデザインなどの、男性らしさ、女性らしさの押しつけを解消する必要があるのかどうか、ジェンダーフリー、ジェンダー平等という現象と結び付けて考えてみよう、というテーマです。

学生たちが提案したアイディアは、ピクトグラムの形自体を変えてしまうと、どうしても男性、女性という身体的な特徴に基づく区別ができないため、色は黒に統一しつつも、男女の形状は変えない、というものが多ったのですがx あるグループは、<文字にはバイアスはない>として、最近のデジタル環境を活用して、トイレの前にデジタルサイネージを設置し、「おとこ」「おんな」という文字を、いろいろな言語でスライドショーのように表示する、というアイディアを提案してくれました。また、音声を同時流せば、目が見えない方への対応も可能です。まだ文字を読めない小さな子どもには不向き、という問題も残りますが、文字が読めないくらい小さな子どもは親と一緒にトイレを利用するので問題ない、ということでこの提案に至ったようです。

4月にゼミナールの授業がスタートして、3・4年生が一緒にワークを行うのは今回が初めてでしたが、4年生がリードしつつ、3年生も得意を生かしてイラストを描いたり、プレゼンテーションをサポートしたり、とこれから1年間ともに学ぶメンバーとの交流を深めている様子も印象的でした。

文化情報学研究室では、「表現の自由」の観点から、漫画やアニメーション、ドラマ、CM、小説などの様々なメディアの中のジェンダーバイアスを捉えたり、過去から現代への表現の変化の推移を調べたり、といった研究を行う学生も多く在籍しています。
今日の学びをきかっけにして、表現の自由について理解を深めていきましょう。