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社会文化学科のブログ

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宮城弘樹先生の研究室を訪ねてきました

学生による取材投稿
宮城 弘樹 先生

「考古学に興味をもったきっかけ」
 中学生の頃、校舎の裏に化石の層がありそこで化石について先生に教えてもらいました。最初は、遺跡ではなく、化石でした。家から自転車で20~30分ほど行ったところに土器の拾える遺跡があって、これをきっかけに考古学に興味を持っていきました。その時遺跡があったのが、今帰仁の運天という場所で、そこの地主さんが父の知り合いで、学芸員の仕事をしており、その方から考古学や学芸員という仕事を教えてもらいました。

「学生時代(大学生活)」
 私は学生時代、四年間発掘ばかりやっていました。大学の前期、後期は授業があるから、発掘はできませんでしたけど、夏休みや春休みなんかは発掘のアルバイトに行ってました。一年の春は那覇市に、二年の夏は北谷に春は福岡に、三年は鹿児島に行きました。常に発掘。ほかのアルバイトといえば、レンタルビデオ店で接客などもやりました。大学時代一番仲が良かったメンバーは、今でも模合なんかで会っていますね。大学生活は、遊びながらも、考古学の勉強だけは頑張っていました。

「“キッカケ”のための授業」
 私は共通科目と専門科目の授業を持っていますが、2つの授業で大事にしていることは少し違います。共通科目では、「広く考古学について知ってもらいたい」というような授業を心がけており、わりと「入門編」というような感じで授業を行っています。勉強するのもしないのも「自主性」なので、私はお尻をたたいて勉強しなさいというタイプではないんです。結局、私の授業で考古学が好きになったり、あるいは遺跡について知っていただいたりとか、皆さんの「行動」が変わればいいんですよ。「経験からうまれる行動の変容が学び」というものですから、私の授業がその「きっかけ」になればいいなと思っています。一方専門科目では、考古学についてより詳しい本や文献などを紹介します。それで多くの情報を提供した結果、私の言葉で行動が変容しなくとも、紹介した本や、提供した文献を通して考古学に対する「きっかけ」になればいいのです。沖縄国際大学の精神は「自由」と「自治」ですので、極端な話ですが、寝るのも自由、知識に穴はあくのも自己責任。ですが、やはり学費も払っているのでもったいないとも思います。それも含めて「自由」です。出席してもらい、試験をしてルールは守ってもらう方が「自治」なので、もちろそこは時に厳しく指導します。

【沖国生へのアドバイス】
 4年間をとにかく次のステップである「卒業後」の自分をイメージして行動してほしいなと思っています。いつもいうのですが、極端な話、皆さんには「時間」しかない。経験もお金も無い。あるのは時間。無いお金をかせぐために、バイトして自分の時間を削ってお金に換えているという感覚かもしれないですが、それは確実に「スキル」になっていると思います。アルバイトというものは自分のキャリア形成に大いに役立つと思うので、そう考えてバイトを選ぶ、バイトに取り組むことも大事です。別にバイトに限らず、ボランティアだったり、友人との遊びだったり。とにかく授業以外にも、自分の行動が将来にどう結びつくかを考えながら4年間を有意義に過ごしてほしいですね。

【感想】
 宮城先生へのインタビューを通して、学習への向き合い方や考古学に対する熱意を感じることができた。私たちはこれから領域選択という大きな分岐点に立たされることになるが、どの学問を選んでも、或いは選ばれたとしても大学生活という「時間」を有意義に過ごせるように学習に「ひたむきに」とまではいかずとも、物事に対しては真摯に取り組んでいきたい。

インタビュアー(社会文化学科1年:平田朱里、上地志門、新垣奏太)