2004年8月13日に沖縄国際大学構内に米軍ヘリが墜落してから、今年で15年目を迎えました。沖縄国際大学では、この出来事を風化させることなく、平和の尊さを未来へ語りつぐための集会を、毎年8月13日午後2時から開催しています。



今年の集会には、日本文化学科から総合文化学部学部長である兼本敏先生も学長とともに参列しました。事件が起こって15年という節目の年ということもあって、例年以上に報道関係者も多く、学内の関係者や学外者あわせて150名以上の参加があったそうです。

また、集いの中で発表された「学長声明」を、日本文化学科で琉球語(沖縄の方言、うちなーぐち)を担当する西岡敏先生が、伊狩典子先生のご協力の下、うちなーぐち(沖縄語)に翻訳して世界に発信しました。

各言語の声明文はこちらで読むことができます。ぜひご覧ください。
https://www.okiu.ac.jp/about/fall_incident/news_fall_incident/31946

以下は沖縄語版の全文(ルビつき)です。
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沖縄(おきなわ)国際(こくさい)大学(だいがく)んかいぬ
米軍(べーぐん)ヘリコプター墜落(ついらく)事件(じけん)にちーてぃぬ声明(せーめー)

　２００(にしん)４(ゆ)年(にん)ぬ８月(はちぐゎち)ぬ１３(じゅーさん)日(にち)、くぬ所(とぅくる)、くぬ時間(じかん)に、米軍(べーぐん)ヘリコプターぬ落(う)てぃてぃ、燃(めー)い上(あ)がてぃ、学生(がくしー)ぬ達(ちゃー)はじみ、教職員(きょーしょくいん)、市民(しみん)、県民(けんみん)、御万人(うまんちゅ)んかい、恐(うとぅ)るさる思(う)みー、令(し)みらさびたん。あぬ日(ふぃー)、ヘリぬ落(う)てぃてぃ、前(めー)ん後(くし)ん分(わ)からん、山(やま)切(ち)っちょーたる事(くとぅ)とぅ、うりから、米軍(べーぐん)ぬ、自分(どぅー)勝手(かってぃー)っし事故(じこ)処理(しょり)っしねーらん事(くとぅ)んかい対(てー)っし、市民(しみん)、県民(けんみん)、御万人(うまんちゅ)ぬ、にじてぃにじららんあたい、わじとーいびーたしが、時間(じかん)ぬ走(は)い過(し)じてぃ行(い)ちゅしんでー、次第(しでー)に忘(わし)てぃ行(い)ちゅる事(くとぅ)ん、残念(じゃんにん)どぅやえーさびーしが、うりん自然(しじん)ぬ成(な)り行(ゆ)ちんでぃ思(うま)ーりやびーん。あんやいびーしが、米軍(べーぐん)ヘリコプター落(う)てぃてぃぬ一件(いっちん)にゆってぃ、シーラ入(い)っちゃる事(くと)ー、決(ち)してぃ忘(わし)てーないびらん。我(わっ)達(たー)や、ヘリコプターぬ落(う)てぃてぃ、だてーんシーラ入(い)っちゃんでぃぬ事(くとぅ)、強々(ちゅーぢゅー)とぅ肝(ちむ)んかい思(う)み染(す)みてぃ、なー一度(いちどぅ)、しかっとぅ呼(ゆ)び起(う)くち、受(う)き継(ち)じ行(い)ちゅる事(くとぅ)、くぬ一件(いっちん)ぬ起(う)くりてぃから、くりまでぃ、求(むとぅ)み続(ちじ)きてぃちゃる普天間(ふてんま)飛行場(ひこーじょー)ぬ閉鎖(へーさ)、なー、閉(とぅ)じゅみーる事(くとぅ)、繰(く)い返(けー)し返(げー)し求(むとぅ)みてぃ、くまをぅとーてぃ、根(にー)からぬ強(ちゅー)さる思(うむ)い込(く)みてぃ「普天間(ふてんま)基地(きち)ぬ閉鎖(へーさ)、求(むとぅ)みてぃ、弥勒(みるく)世(ゆ)果報(がふー)、願(にが)ゆし、語(かた)い継(ち)じゅる揃(すり)ー」、催(むゆ)ーち、声明(せーめー)、御(ぐ)披露(ふぃるー)さびーん。

　沖縄(うちなー)ぬ安全(あんぜん)・安心(あんしん)・平和(へーわ)ぬ、うちゅ喰(くゎ)ーっとーんでぃぬ事(くと)ー、全国土(ぜんこくど)面積(めんせき)ぬ僅(わじ)か０.６％ぬ沖縄(うちなー)んかい、在日(ざいにち)米軍(べーぐん)専用(せんよー)施設(しせつ)面積(めんせき)ぬ７０．４％ぬ集(あち)まてぃ、幾(いく)けーぬん、米軍(べーぐん)とぅ関(かか)わいぬ有(あ)る事件(じけん)ぬ起(う)くりとーる事(くとぅ)から見(ん)ちん、明(あち)らかやいびーん。米軍(べーぐん)基地(きち)ぬ有(あ)る故(ゆい)に、命(ぬち)弦(ぢる)、弱(よー)らさっとーんでぃぬ事(くとぅ)、御総様ぬ、知(し)っちょーみしぇーる事(くとぅ)やいびーん。

　日本(にほん)政府(せーほ)ー、総理(そーり)大臣(だいじん)、始(はじ)みとぅっし、沖縄(うちなー)ぬ米軍(べーぐん)基地(きち)負担(ふたん)ぬ軽減(けーげん)、なー、重荷(ぅんぶにー)、少(いき)らくすんでぃ言(い)ち、幾(いく)けーぬん、約束(やくすく)そーいびーしが、宜野湾市(ぎのわんし)ぬ真(ま)ん中(なか)なかい据(ゐ)しらっとーる普天間(ふてんま)飛行場(ひこーじょー)ぬ今(なま)ぬ姿(しがた)ー、ましなてぃ行(い)ちゅる事(くとぅ)ん見(み)ーらん、うりびけーじぇーあらん、非癖(ふぃーくし)ぬ多(うふ)さんでぃ言(い)ゃっとーるオスプレイとぅか、古(ふる)どーるヘリコプターぬ、普天間(ふてんま)飛行場(ひこーじょー)、基地(きち)んかいそーてぃ、我(わっ)達(たー)島(しま)ぬ上(うぃー)、飛(とぅ)でぃ歩(あ)っちょーんでぃぬ事(くとぅ)、見(ん)じーねー、危(う)かーさんでぃぬ思(うむ)いぬ、たった勝(まさ)てぃ、じんとー、うれー、肝(ちむ)ふぃちゃぎ令(し)みらちょーんでぃぬ事(くとぅ)やいびーん。うりから、県民(けんみん)御万人(うまんちゅ)ぬ強(ちゅー)さる反対(はんたい)、受(う)きてぃん、なーだ、辺(へ)野(の)古(こ)ぬ新(みー)基地(きち)建設(けんせつ)、続(ちぢ)きらなんでぃする日本(にほん)政府(せーふ)んかい対(てー)っし、沖縄(うちなー)県民(けんみん)御万人(うまんちゅ)ぬ、合点(がってぃん)ぬならんでぃぬ思(うむ)えー、たった勝(まさ)てぃちょーいびーん。

　沖縄(おきなわ)国際(こくさい)大学(だいがこ)ー、琉球(りゅーちゅー)・沖縄(うちなー)ぬ歴史(れきし)ぬ中(なーか)をぅてぃ、御万人(うまんちゅ)ぬ求(むとぅ)み続(ちぢ)きてぃちゃる「真(しん)ぬ自由(じゆー)とぅ、自治(じち)ぬ確立(かくりつ)」、建学(けんがく)ぬ精神(せーしん)、なー、肝(ちむ)ぬ寄(ゆ)し所(どぅくる)とぅっし、地域(ちいき)んかい根付(にーぢ)ち、世界(しけー)んかい開(ふぃら)かったる大学(だいがく)、目当(みあ)てぃんかいそーてぃ、くりまでぃ、思(うみ)はまてぃちゃーびたん。安全(あんぜん)・安心(あんしん)・平和(へーわ)んかいぬ思(うむ)えー、大学(だいがく)人(じ)ぬんかい限(かぢ)らん、思想(しそー)・信条(しんじょー)、超(くぃ)ーてぃ、御万人(うまんちゅ)ぬ求(むとぅ)みーる所(とぅくる)やいびーん。大学(だいがく)はじみ、地域(ちいき)社会(しゃくゎい)ぬ平穏(へーおん)・安寧(あんねー)、なー、やーやーとぅそーる暮(く)らし、妨(さまた)ぎゆる普天間(ふてんま)飛行場(ひこーじょー)ぬ、くりからん、なーだ続(ちぢ)ちゅんでぃぬ事(くとぅ)とぅか、うぬ上(うぃー)なかい、固定化(こてーくゎ)さりーん、なー、動(ぅんじゅ)かんでぃぬ事(くと)ー、決(ち)してぃ認(みとぅ)みゆる事(くと)ーないびらん。普天間(ふてんま)基地(きち)ぬ撤去(てっきょ)、取(とぅ)い片付(かたぢ)きゆる事(くと)ー、既(しでぃ)に、日米(にちべー)両政府(りょーせーふ)ぬ間(いぇーだ)をぅてぃ合意(ごーい)さっとーんでぃぬ所(とぅくる)やい、県民(けんみん)御万人(うまんちゅ)ぬ、誰(たー)てぃくとー無(ねー)ん、強々(ちゅーぢゅー)とぅ肝(ちむ)寄(ゆ)しとーる所(とぅくる)やいびーん。

　沖縄(おきなわ)国際(こくさい)大学(だいがこ)ー、くり上(うぃー)てぃぬ危(う)かーさんでぃ言(いゅ)るむのー無(ねー)らん、普天間(ふてんま)飛行場(ひこーじょー)、即時(そくじ)閉鎖(へーさ)、なー、直(し)ぐ閉(とぅ)じゅみてぃ、撤去(てっきょ)、取(とぅ)い片付(かたぢ)きゆる事(くとぅ)にちーてぃ、くまをぅてぃ改(あらた)みてぃ、日米(にちべー)両政府(りょーせーふ)んかい強々(ちゅーぢゅー)とぅ求(むとぅ)みーしとーまじゅん、平和(へーわ)、弥勒(みるく)世(ゆ)果報(がふー)、迎(ん)けーゆし、望(ぬじゅ)どーる沖縄(うちなー)ぬ思(うむ)い、世界(しけー)んかい発信(はっしん)っし、共有(きょーゆー)、なー、世界(しけー)ぬ御万人(うまんちゅ)とぅ肝揃(ちむじゅり)ーさりりわどぅやるんでぃ言(い)ち、うり、目当(みあ)てぃんかいっし行(い)ちゃびーん。

(翻訳：西岡敏、監訳：伊狩典子)