「分かち書き」とは読み手が意味を理解しやすいように、1マス開けて文章に区切りを入れることを言います。点字には漢字がありませんのでひらがなだけの文を読みやすくするためです。
先に挙げた「ワタシワ ガイコクエ イッタ コトガ アル」という文が全くマス開けされていなかったらどうでしょう?「ワタシワガイコクエイッタコトガアル」。とても、読みにくいですね。文章を理解しやすくする為に、単語や意味のまとまりで1マス開けるのが分かち書きです。
いくつか例文を挙げてみましょう。
「沖縄国際大学は沖縄県宜野湾市にあります。」 | → | 「オキナワ コクサイ ダイガクワ オキナワケン ギノワンシニ アリマス。」 |
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「昨日の運動会で1等になった。」 | → | 「キノーノ ウンドーカイデ 1トーニ ナッタ。」 |
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「目が見えなくても工夫と努力で、パソコン・旅行・料理・編み物、何でも一人で出来ますよ。」 | → | 「メガ ミエナクテモ クフート ドリョクデ、 パソコン・ リョコー・ リョーリ・ アミモノ、 ナンデモ ヒトリデ デキマスヨ。」 |
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分かち書きは点字には必要不可欠なものなのですが、実はこの「分かち書き」というのは点字を勉強するボランティアさんの最大の難関です。点字の勉強は90%以上「分かち書き」に費やすと言っても良いくらいです。
さあこれで点字についての解説は終わりです。どうでしたか?少しでも目の見えない世界に触れて頂けたでしょうか。点字はもともとナポレオンの時代に敵に見つからないよう暗がりでも読めるよう考えられた暗号が基になっていると言われています。
さあ、皆さん、身近にある点字を読んでみて下さい。外国語を1つマスターした気分になれますよ。