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日本文化学科のブログ

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【教職課程恒例行事、春季模擬授業研究会(春模擬)を開催しました!】

国語科教職課程通信
日本文化学科の教職課程では、年に2回、秋期と春期に教職履修生全員を対象とした模擬授業が行われています。これは、教育実習を受ける前の3年次が、中高の教科書から1教材を選択し、素材研究(教材研究)、指導案や板書計画、学習プリントの作成を行い、全員の前で授業を行うものです。

授業の後には、生徒として授業を受けた学生や、教育実習を終えた4年次がそれぞれに観点を決め、良かった点や改善点など話し合う授業検討会がもたれます。

今年の春模擬では、2月16日(日)に、16名の3年生が教壇に立ちました。
中には、事前に3回もリハーサルを行い本番に臨む学生もおり、とても熱心に取り組んだ姿、納得いくまで考え抜いた姿が見られました。



今、学校では「めあて」と「まとめ」の整合性が言われており、「めあて」から「まとめ」ま で繋がりを持たせ、生徒の思考に沿った授業構想が求められています。
「めあて」「課題」「まとめ」「振り返り」の流れは、授業のねらいに応じて緩やかにとらえ、毎時間必ずこの順序で行わなければならないというわけではありませんが、大学の授業で行われる模擬授業では、型にはまった「まとめ」や「振り返り」が行われて、先生から指摘を受けていました。
今回の模擬授業では、『夏の葬列』『二千五百年前からのメッセージ―孔子のことば―』の授業で、自分の成長や課題をメタ認知させるような振り返りができつつあり、改善が見られました。
4年次からも、「教育実習では、自分も「まとめ」と「振り返り」が難しく、苦労しました。子どものメタ認知について興味があるので、生徒の言葉を用いたまとめ方や、生徒自身の学びの成果の振り返りができていて、すごいなと思いました。そのあたりをもう少し見たいなと思いました。」といった感想が挙がりました。



他にも4年次からは、『平家物語』の物語の転換点を考えさせる授業を巡って、「よく行われている心情の読み取りではなく、転換点を考えさせることの意味は何なのか」といった授業の意図を問う質問が出され、授業者は改めて教材や言語活動についての認識を深めたようです。転換点を考えさせる際、中には登場人物の人物設定に触れて作品自体を改編する人もいたため、ねらいとする学習につなげるためにはどうしたらよいか、討論もなされました。





教科教育法を学び始めた2年次の大城さんから、春模擬の感想が届きましたので、最後に紹介したいと思います。

『聞き上手、話し上手になるために』の授業では、学習者の実態に合わせてスピーチ実験などのグループ活動を取り入れながら、上手な聞き方について学習しました。
また、この単元で身につく力が、国語科に限らず、他教科での話し合い活動や、普段の学級生活にも繋がる事まで考えて単元が設定されていて、自分が模擬授業を行う際にも参考にしたいと思いました。
この授業以外にも3人の先輩方の模擬授業を受けて、生徒に合わせた話題での導入や、教具の使い方などたくさんの学びを得ることができました。今回得たものを、これからの学習や来年自分が模擬授業を行う際に活かしたいです。