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日本文化学科のブログ

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【山口先生と佐渡山先生が日本文化学科での民話継承の授業実践を報告しました】

先生も頑張ってます
2026年5月23日、沖縄国際大学厚生会館ホールで開催された、NPO法人沖縄伝承話資料センターの総会終了後の報告会で、日本文化学科で図書館学の授業を担当している山口先生と、同じく日本文化学科1年生が受講する「日本語表現法演習Ⅰ」「プロジェクト演習」を担当されている、フリーアナウンサーの佐渡山美智子先生が、沖縄の民話を活用した授業での実践を報告しました。

山口先生からは「昔ばなしのアニメーション・絵本の制作を通して」という題目で、沖縄伝承話資料センターの初代理事長である遠藤庄治先生と一緒にスタートした、沖縄の昔話のアニメーション制作と絵本づくりの実践の報告がありました。
山口先生は、遠藤先生が考案した、沖縄の昔話をデジタル紙芝居にして小学校などにCD-ROMとして配布するという授業にアシスタントとして2002年に参加し、遠藤先生がご退職後は授業を引き継ぎ、現在は、YOUTUBEで配信したり、製本技術を学んで絵本を作って図書館に届けたり、アニメーションに英語字幕を入れたり、電子書籍を公開したり、と新しい技術も取り入れながら、試行錯誤しつつ、25年ほど授業を続けています。

「私は1999年に沖縄国際大学に着任しましたので、本日の報告はこれまでの教員人生を振り返るような内容で、準備しながら、色々なことを懐かしく思い出してまって、あれ、私はもうすぐ退職するのかな?、と錯覚しそうになりましたが、これまでアニメーション化できた作品はまだ100程度。沖縄の民話は、沖縄伝承資料話センターで頑張っておられる国文学科時代の先輩たちが7万話も集めておられて、まだまだたくさんありますので、これからも学生たちと一緒に楽しみながら取り組んでいきたいです」と山口先生。



報告会の会場後方には、授業で制作した学生たちの手作り絵本の展示会も開催されました。この絵本は図書館や児童館、公民館、地域文庫などに寄贈させていただいていますが、毎年、若干、残部が生じてしまい、山口先生の研究室に眠ったままになっていました。
過去5年分ほどを展示したところ、報告会の開催前から展示テーブル前にはたくさんの会員の方が集まってくださり、学生たちの英語力やイラストの完成度の高さに驚かれたり、自分たちが調査したお話と再会して喜ばれたりして、とても賑やかなコーナーになりました。「ご自由にお持ちください」と案内したところ、次々に本がなくなって、報告会終了後にはすべての本を受け取っていただきました。ご家庭やボランティア先などでご活用いただけると嬉しいです。





山口先生に続いて、佐渡山美智子先生は 「「創作民話劇 鬼慶良間」上演の取り組みについて」と題してこれまでの授業の取り組みをご報告されました。
佐渡山先生にご担当いただいている「日本語表現法演習Ⅰ」と「プロジェクト演習」は、日文1年生向けの授業で、11月末の大学祭の上演に向けて、遠藤庄治先生が脚本を執筆された「創作民話劇 鬼慶良間」という台本をもとにした舞台づくりを行っています。
佐渡山先生は、遠藤先生から渡辺春美先生へと引き継がれた授業を2006年頃からご担当されており、今年でなんと20年を迎えることになっています。



報告会では、舞台づくりに向けてのトレーニングということで、前期の授業で取り入れている「外郎売(ういろううり)」の朗読を参加者全員で体験してみよう、というワークもありました。学生たちの授業では、プリント3ページにも渡る内容を、10人のグループ全員で朗読して、一人でも間違えると最初からやり直し、という課題を与えているとのことで、舞台上演に向けて発声法を学んでいくことはもちろんですが、何度失敗してもあきらめずに、足りないところをお互いに補いあって、みんなでチャレンジしていくことで、学生たちが心を一つにしていく効果があるというお話しがありました。



授業では毎年、第1回目の授業で受講目的を学生たちに書いてもらっているとのことですが、今年は10人を超える学生が、中学校や高校の国語の先生(日文卒業生)から、「「日文に入ったら、鬼慶良間は必ずやるように」と言われたので楽しみにしています」、というエピソードを書いてくれたそうです。舞台づくりが、1年生どうしの心を1つにするだけでなく、世代を超えて日文生をつないでいてくれることを感じました。

前半の報告を担当した山口先生からも「1年生の時の鬼慶良間の取り組みを通して、沖縄の民話や文化に興味を持ったり、人前で自分自身を表現するトレーニングを受けてくれていたり、ものづくりの楽しさを体験してくれているので、2年生でのアニメーションづくりもとても楽しんで取り組んでくれています。改めて、魅力的なコンテンツを日本文化学科に残してくださった遠藤先生、たくさんの民話を収集して下さった国文学科時代の先輩方、そして、1年生をしっかり指導して下さっている佐渡山先生へ感謝の気持ちでいっぱいです」というコメントがありました。

「創作民話劇 鬼慶良間」は今年も11月20日、21日に開催されますので、ぜひご来場ください!