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日本文化学科のブログ

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【レファレンスサービスのロールプレイ実習(学校図書館・学校司書編)を行いました!】

図書館司書課程通信
図書館には様々な種類がありますが、その1つが「学校図書館」。そこで働く司書のことを「学校司書」と言います。沖縄県は古くから学校司書の配置率が全国トップレベル、「学校図書館先進地域」とも呼ばれており、本学司書課程でも学校司書の養成を意識した取り組みが行われています。



2019年6月20日に行われた「情報サービス演習Ⅰ」という授業では、学校図書館を舞台にしたロールプレイ演習が行われました。
この日の授業では、「姉の友達が就職したアクセスという会社の連絡先を知りたい」「母の友達らしい人物が書いた新聞投稿をコピーしてほしい」「海外留学中に読んだ絵本をもう一度読みたい。ただし日本語で」「ライフセーバー関係の資格を取りたい」といった、生徒や先生からの質問や相談に対して、グループから選ばれた代表1名(司書役)が、他の班員の助けも得ながら、図書館がもつ資料提供・情報提供機能をいかして、どう対応するのかを学びました。

今回の実習のポイントは、第一に、レファレンスサービスと関わりの深い著作権について理解を深めること。学校図書館で授業に関係のないコピーを求められたらどうするか、資料を携帯カメラで写したいと言われたらどうするか、など、できるだけ利用者の要求にNOを言わずに、法律の範囲内で対応する方法を制限時間内にひねり出すことができるか、が問われました。



もう1つは、資料・情報のプロとして、利用者がまだ気が付いていない潜在的なニーズにこたえる情報提供ができるかどうか。例えば、「絵本作家になりたいので、好きな作家の絵本を探してほしい」という利用者にはただ求めている絵本を探すだけでなく、絵本さっかになるにはどうしたらよいか、ということを説明した本をあわせて提供したり、「姉の友達が就職したアクセスという会社の連絡先を知りたい」という質問のインタビューで、利用者がぽつりと「こんな聞いたこともない会社に姉が就職するのは心配」とつぶやいたことを手がかりに、会社の所在地だけでなく、資本金、従業員数などを調べる、という提案型のレファレンスができるかどうかも問われる問題でした。

司書課程でこれまで学んできた知識を総動員しなければならない実習ということで、改めてレファレンスという仕事の難しさと大切さを学んだようです。