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日本文化学科のブログ

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【実際の図書館を使った”フロアワーク・レファレンス”の実習を行いました!】

図書館司書課程通信
沖縄国際大学日本文化学科には県内唯一の図書館情報学ゼミが設けられており、司書を目指す学生がたくさん在籍しています。
2019年6月29日、司書課程の学生が受講する授業で「フロアワークレファレンス」という業務の実習を行いました。



フロアワークとは、フロアにいる利用者の要求にこたえることで、書架案内やちょっとした質問に適切に対応する業務です。図書館利用者にとって、カウンターにわざわざ来て質問することは心理的な障壁があり、司書はカウンターで利用者を待っているだけでなく、「利用者の居場所」であるフロアに積極的に出ていくことで、利用者に気軽に声をかけてもらい、簡単な質問にこたえ、そこからより高度なレファレンスサービスにつなげていくことが大切と言われます。

実習では、司書課程の上級生にSA(スチューデントアシスタント)として利用者役をつとめてもらい、受講生が2人1組、または1人で司書役をつとめ、制限時間30分以内に、実際の図書館を使って利用者の要求にこたえられるか、潜在的なニーズを引き出せるか、利用者がまだ気づていないニーズを提案できるか、といったレファレンス体験を行いました。

利用者からの質問は、「聖書で離婚は禁じられているのか? 男性は離婚を申し出れるけど女性はダメと聞いたけど本当か?」「しゃぶん、という不動産用語の意味を正確にし知りたい」「小さい頃に読んだ、”ブストロル”という実在しない王国が舞台になっている小説をもう一度読みたい」「2000年代以降で100名以上が亡くなった台風はあるの?」などなど。

聖書関係の事典を調べ始めてから「旧約」と「新約」があることに気が付いて慌てて確認をしたり、文学作品は海外のマニアックな小説でも、「架空地名」などから作品を探すことができる事典類がけっこうたくさん出版されていることを知ったり、気象の参考図書が少ない時は、分類番号の上位概念
を辿って行くと400の理科年表を調べることができたり…。





フロアワークレファレンスというサービスが司書としての専門性が大いに発揮されるサービスであることを、沖縄国際大学の広い図書館をあちこち駆け回りながら、改めて実感する1日になったようです。

4月末から始まったこの実習授業もいよいよ終盤を迎えます。受講生のみなさん、あと少し頑張ってください!