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日本文化学科のブログ

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【琉球文化コース担当の西岡敏先生が「民話劇・鬼慶良間」の琉球語訳に取り組んでいます!】

琉球文化コースの取り組み
日本文化学科には、全国でも珍しい、沖縄の伝統文化・言語を学ぶ「琉球文化コース」が設置されています。
絶滅の危機に瀕しているとも言われている「琉球語」の継承を目的として、琉球文化コースでは日々様々な活動を行っていますが、コース責任者である西岡敏先生が昨年末から、「民話劇・鬼慶良間」の琉球語訳のプロジェクトを進めておられますので、少しご紹介します。

「民話劇・鬼慶良間」とは、沖縄国際大学名誉教授で日本文化学科の前身である国文学科時代から、中高の国語科教職課程の授業や民話学の授業を担当された故・遠藤庄治先生が残した舞台用のシナリオです。1990年代の前半からかれこれ30年以上、コロナ禍もその伝統を途切れさせることなく、国文学科・日本文化学科の1年生が、入学当初から11月の大学祭の上演を目指してプロジェクト形式で舞台づくりを継承してきました。

西岡先生は、以前から鬼慶良間のシナリオをぜひウチナーグチで録音したという思いがあり、文部科学省科学研究費補助金「琉球列島における危機言語の文芸の記録と再生の試み」を活用して、その取り組みを昨年末からスタートさせています。



西岡先生のプロジェクトには、国文学科時代の卒業生が中心となって、遠藤先生の指導のもと立ち上げたNPO沖縄伝承話資料センターのみなさんもかかわっておられます。西岡先生とともに、ウチナーグチへの翻訳を行うとともに、録音も行い、テキスト化だけでなく、音声の面からも研究が深められています。

西岡先生と沖縄伝承話資料センターの皆様の取り組みの様子は、センターが発行する会誌『はにんす』28号(2024年4月20日号)にも掲載されています。
「民話劇・鬼慶良間」のウチナーグチ版は、日本文化学科紀要である『日本語日本文学研究』に随時掲載されるとのことです。ご期待ください!