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日本文化学科のブログ

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【文化情報学研究室で卒論中間報告会を開催! テーマはワンピース・二次創作・ツタヤ図書館・LGBTQ】

研究室・ゼミナール紹介
日本文化学科では、3年生になると全員が研究室を選択し、2年間かけて、卒業論文を執筆するための指導を受けることになります。

情報流通の仕組みや法的な制度、図書館や書店の社会的な役割、表現の自由と自主規制のあり方などを幅広く学ぶ文化情報学研究室では、3・4年生合同ゼミにて、5月から6月にかけて、4年生による卒業研究の中間報告を行っています。

3年生も前期の後半から、各自の興味関心に応じたテーマを設定し、序論の執筆、仮説の設定、検証のための調査法の検討、さらに基本概念を整理するための文献の収集といった、卒業研究の第一段階の学習に入っていきます。

今回のプレゼンテーションは、4年生の研究に触れることで、卒業研究として求められるレベルを確認すると同時に、研究室で学ぶ事ができるテーマへの理解をさらに深め、卒業研究の第一段階を終えた4年生から、テーマ決定に向けてのアドバイスをもらうことを目的として開催しました。



5月23日、5月30日の発表では、
「コロナ禍でマーケットサイトへ移行した二次創作活動と著作権の関係」
「指定管理者制度の下での公共図書館の郷土資料の保存状況ーTSUTAYA図書館などを事例として」
「アニメ「ONEPIECE」にみる表現規制ーポリコレの観点から」
「学校図書館におけるLGBTQ+関係資料の収集状況」
といったテーマで、4年生が1人あたり20分のプレゼンテーションを行い、3年生へのクイズ出題や、質疑応答を受け付ける形で進めていきました。





プレゼンテーションの後の質疑応答では、
「指定管理者が運営する公共図書館はなぜ郷土資料の収集がおろそかになりがちなのか?」
「二次創作活動がネットに移行し、マーケットサイトで電子書籍の同人誌を販売するようになると、印刷代や交通費がかからなくなり、「実費のみの徴収」というこれまでの出版社・作者と同人との間の暗黙の了解が崩れるのでは?」
「アニメ「ONEPIECE」は海外でも配信されていると思うが、日本版をそのまま流しているのか? アメリカではポリコレの動きが盛んと言われているが、残酷なシーンや喫煙シーンは修正されているのか?」
「学校図書館での調査は公共図書館より難しいと思うが、どのようにインタビュー先を確保したのか?」

といった質問が次々に寄せられました。
報告と質疑応答を通して、3年生はゼミの専門テーマについての知識を深めるとともに、4年生も3年生による質問を手がかりに、自分自身の研究課題に改めて気が付かされることも多かったようです。

相互に交流しながら、たくさんのことを学んだ一日となりました。
発表を担当してくれた4年生のみなさん、お疲れさまでした。
次回の報告も期待しています!