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日本文化学科のブログ

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【にちぶん名物授業① 西岡敏先生「琉球語会話」のご紹介】

おもしろ授業
日本文化学科のカリキュラムの特徴の一つが、授業科目数の豊富さです。なんと100クラス以上の専門科目の中から、好きな科目を選択して受講することができるようになっています。このコーナーでは特に人気のある個性的な授業をご紹介していきます。

◎西岡敏先生担当「琉球語会話」

 琉球の「方言」は沖縄文化を根っこで支える大切なものです。(しまくとぅば・琉球語とも言いますよね) シマに生きてきた人達は、「方言」によって、泣き、笑い、歌い、祈りを捧げてきました。しかし、最近は「方言」を聞き取れない世代も増え、来世紀に「方言」が生き残っているのか怪しくなってきています。ユネスコ(国連教育科学文化機関)は「消滅の危機にある言語」の1つとして、八重山語、与那国語の2つを「重大な危機」、国頭語、沖縄語、宮古語などを「危険」として指定しています。

 日本文化学科では、こうした危機に瀕している沖縄・琉球の言葉を学び、次世代に継承していくために「琉球文化コース」という専門コースを設置しています。そして、コースに進むための基礎的科目として1年生向けの「琉球文化論」が、2年生向けの専門的科目として「琉球語会話」という科目がそれぞれ開かれています。

 「琉球語会話」では、「CALL教室」というパソコン教室を使って、ヘッドフォンを付けて「方言」の聴き取りを行ったり、沖縄の言葉の独特の発音を練習しています。沖縄の言葉独特の文法や、日本語(共通語)との共通点・相違点などの理論も学んでいきます。
 沖縄に住む若い世代の学生さんにとって、沖縄の言葉はもはや英語やフランス語などと同じような「外国語」のようなものなのかもしれません。語学は若いうちにマスターしたほうがいい、という話を聞いたことがないでしょうか? 沖縄の言葉も、大学生のうちにしっかりマスターしてほしいなと思っています。

 高校までの「国語」や「英語」とは一味違う「語学」の授業ですが、身近なことばを学ぶことで、「ことば」のいろいろな仕組みの理解はますます深まっていきます。そして、世界の多様な文化と共生していくとき、シマの「方言」はまさにヌチドゥクル(命所=大切な所)です。
 みなさんもぜひ日本文化学科で沖縄・琉球の言葉を習得し、実際に話すトレーニングを通して、アイデンティティを再確認していきましょう。