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日本文化学科のブログ

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【図書館司書課程通信⑤ レファレンスサービスのロールプレイ実習(カウンター対応編)を行いました!】

図書館司書課程通信
図書館の機能の1つとして、「レファレンス」というサービスがあることをご存知でしょうか? 小さい頃に読んだ絵本のタイトルを思い出せない…、レポートに必要な資料を探している、といった「本の探偵」的な調査はもちろん、家事・育児、学校の宿題、ご近所トラブル、心や体の健康・経済状況などの日常的な悩みや課題の解決のお手伝い、そして、特許の取り方を教えてほしい、商標登録をしたい、といったビジネスパーソン向けの調べものサポートも含まれる、現代の図書館を代表する重要なサービスです。

沖縄国際大学日本文化学科には、司書を目指す学生が多く所属し、授業での実習を通して、レファレンススキルを高めるトレーニングを行っています。

2018年11月1日に行われた「情報サービス演習Ⅰ」という授業では、公共図書館のレファレンスカウンターでの対応を想定したロールプレイによる調査対応演習が行われました。


3~4人グループから1名が職員役として選ばれ、残りは調査の補助にまわり、カウンターにやってくる利用者役のアシスタント学生(司書課程の上級生)からの質問に対して、参考図書やデータベースを活用していかに短時間に的確な回答を提供できるか、挨拶や服装、言葉遣いといった接遇は十分か、カウンター周辺に置くアイテムにはどのようなものが必要か、といったことが問われます。

今回出題された問題は、
「留学中に読んだ本をもう一度読みたい。作者はキム・ギャンブル。日本語訳になって出版されていないか?」
「和歌山で暮らすおじさんが本を出版したらしいが、恥ずかしがってタイトルを教えてくれない。おじいさんはどんな本を出したのか?」
「就活のために主技者の検定テキストを探している。この図書館にないか?」
「地元の出版社に就職したいと思っている。ブックスじのんという会社の社長さんの名前と資本金を知りたい」
「最近出版された『中国の21世紀』という本が面白いそうだが、内容を簡単に教えてもらえないか?」
などなど。

「キム・ギャンブル」は海外の絵本作家だと思うので、『翻訳図書目録』を使えば簡単に調べられそうだけど、なかなか見つからなかったり、タイトルがはっきりしているのに『中国の21世紀』という本がなぜか1990年代に出版されたものだったり。簡単そうに思える質問でも、カウンターにわざわざ利用者がやってくるくらいなので一筋縄ではいかない問題ばかりで、グループで知恵を出し合いながら頑張りました。

この授業のロールプレイ演習は、舞台を学校図書館や大学図書館に移しながら、電話対応やフロアワークなども取り入れて、来年1月末まで続くそうです。皆さん、これからも頑張ってください!