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日本文化学科のブログ

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【琉球文化コースに新しい先生が着任しました!!我部大和先生ロングインタビュー】

研究室・ゼミナール紹介
研究室での我部先生
日本文化学科・琉球文化コースの担当の先生として、我部大和先生が4月に着任しました!!
今回は、日本文化学科の新しい先生、我部先生の研究室にインタビューに行ってきました。先生の学生時代のこと、研究のこと、色々聞くことができました。

Q:先生はどんな大学生活を送っていたんですか?

私は9歳から琉球舞踊の実演をやっていて、幼心に思っていたのは、なぜ琉球舞踊は中国や日本から来た人々に「見せる」ものとして発達してきたのだろう? ということでした。
大学ではその疑問を解消したいと思いました。自分が実演家として学んできた琉球舞踊や組踊りと、外交の研究とを交錯させる研究テーマを掲げ、すばらしい先生方に指導していただきました。大学では人との出会いにとても恵まれたと思っています。
でも、実は私自身も「幸運のシンボル」だったんですよ。大学時代は、琉球舞踊をやるために髪を長く伸ばしていたんですが、長髪の男子というのが当時はめずらしくて、大学構内のあちこちにふらふらしていたので、私を5回見た人には幸せが訪れると後輩の間で噂になっていました(笑)。
中国に留学する前に髪をばっさり切ってしまったので、いまは踊るときにかつらを使っています。

                                                                             舞台での我部先生


Q:先生はどんな授業を担当しているんですか?

琉球の文化や芸能の授業です。「琉球文化論」「日本芸能史」「琉球芸能史」「比較文化演習」といった授業を担当していいます。
1年生が入学してすぐに受講する「琉球文化論」という授業では、琉球・沖縄における言葉を用いた文化をジャンルごとに学んでいきます。神歌・昔話・琉球舞踊・組踊りなどです。歌の説明などしながら、これらがどういう状況で生まれたのか、琉球沖縄の言語文化の成立過程をいっしょに学んでいきます。
沖縄の言葉には日本の古語と通じるものもかなりたくさんあります。琉球舞踊成立の背景には中国の冊封使を迎えるためという歴史的な背景もあります。沖縄を学ぶことで、日本や中国との関係に視野を広げていくことができると思います!

研究室の学生たちはどんな研究をしていますか?
実は、私は今年沖縄国際大学に着任したばかりです。研究室の学生といっしょに、これから研究をはじめていくことになります。ゼミには、日本舞踊と琉球舞踊の比較や、祭祀と民俗芸能の関係性、現代演劇と組踊りの比較などに興味を持っている学生たちが集まっています。バラエティに富んだ研究になりそうで、私自身も楽しみです!
学生の着眼点は、琉球文化を幅広く捉えるものになっていると思います。琉球王国時代と現代で琉球文化がどう変化してきたか、観光客と地元の人では祭祀に関する感覚がどう違うか、そういった疑問や気づきから琉球のことに関心を持ち、専門的に学んでいくことが大切だと思っています。


Q:琉球文化のおもしろさって何ですか?


琉球文化のおもしろさは、琉球独自のものが中国や日本との関わりの中で形成されてきているというところにあります。歴史をひもといていくと、魅力的な文化の混淆が見られますよ。
文化を学ぶことは、言葉を学ぶことでもあり、身体表現を学ぶことでもあり、歴史を学ぶことでもあります。一言で伝えるのは難しいのですが、沖縄国際大学の学生たちが琉球文化の中に飛び込んで、自分なりの学びをつかみ取ってくれたらと思います。私も全力でサポートします!


Q:大学の学生やこれから大学入学をめざす高校生に一言お願いします。

琉球文化は、高校までの勉強ではあまり学ぶことのない分野です。しかし、沖縄に暮らしていれば清明祭などの行事を通してきわめて自然に琉球文化に触れてきた人が多いと思います。自分の暮らす土地の文化を知り、人に説明できるようになるまで学ぶことは、グローバル社会においても必ず役に立ちます。
みなさんも日本文化学科でいっしょに琉球文化に親しみ、いろいろなことを学んでいきましょう!