【遠隔講義体験レポート その5 日本語文法論Ⅰ編】
おもしろ授業
日本文化学科で行われた遠隔講義について、体験レポートが届いています。
第5回は「日本語文法論Ⅰ」についてです。
日本文化学科の中心的な学問分野の一つが言語学です。
「日本語文法論Ⅰは、高校までの文法とは視点をかけて、言語の特性に注目してその理論を実践的に学んでいく科目です。
では、さっそく2年生の長堂悠梨さんに「日本語文法論Ⅰ」の遠隔講義について報告してもらいましょう。
日本語文法論Ⅰの講義では、日本語の文法について一般的に日本の学校教育で教えられている「学校文法」というものに注目し、まずは様々な日本語の文法論や学校文法の歴史について配布資料に目を通しながら学習しました。その後、中学生向けの文法のテキストを用いて、日本語学の観点から学校文法の問題点について学習していきました。
遠隔講義のスタイルとしては、毎週の動画配信によって講義が行われました。授業連絡と共に送られるGoogleフォームのURLにアクセスすると、その日に学習する内容の動画と課題が表示されます。動画は大体2部に分かれており、15分から20分程度の動画1を視聴してその下にある問題に回答し、次に動画2を視聴してまた問題に回答し、送信するという形でした。送信を終えるとすぐに解答とフィードバックを確認することが出来たので、自分がどの部分をまだ理解できていないのかをその日の内に知ることができ、復習の際にとても役立ちました。
テストはオンラインで行われ、当日にGoogleフォームのURLにアクセスし、日本語文法論Ⅰの講義時間内に回答を送信して終了という形が取られました。
動画の進み方は、解説を挟みながらPowerPointでスライドを流していく形式であった為、対面での授業と変わらない感覚でした。メモを取りながら、理解が難しい部分は何度も聞き直したりして、自分のペースで学習することができ、それでも理解できない部分は、課題の最後に設けられていた質問蘭に書き込んでいました。受講生からの質問が多かった部分に関しては次の週の動画でより詳しく丁寧に復習が行われることもありました。
私たちが学校教育で教わってきた学校文法には、実は品詞の捉え方やその名称に問題点があることを知ることができ、日本語学では一般的にどう捉えることが正しいのかなどを学ぶことが出来ました。私自身、高校までは国語の中でも文法の学習が一番苦手で理解に苦しんでいましたが、この講義を通して長年の引っかかりが取れたように感じました。日本語に興味がある人だけでなく、文法が苦手だという人にもぜひ受講をお勧めしたいと感じた講義でした。