【「第三回沖国日文・コロナ歌大賞」の表彰式が行われました!】
1年生、頑張ってます!
なかなかアップして無くてごめんなさい。
昨年9月15日、(大分前なのですが…。)「第三回沖国日文・コロナ歌大賞」の表彰式が行われました。「コロナ歌」とは、日本文化学科前期必修科目の「琉球文化論」内で、コ
ロナ禍をテーマに創作した琉歌のことです。今回は、過去最多の157首の応募の中から、西岡先生・田場先生・我部先生が選考委員となり、上位10首の優秀作品を選び、表彰を行
いました。
大分遅くなりましたが受賞されたみなさんおめでとうございます。
( )は琉球語で書いた際の方音です。
「歌意」は、創作したみなさんが琉歌に込めた「思い」となっております。
(※実際の文法と違う部分もあるかもしれませんが、ご了承下さい。)
【大賞】
・春を 重ねゆき朝夕 思ゆしがあはぬ つれなさや誰が 知ゆる
(ハルヲゥ カサニユチ アサユ ウムユシガ アワン ツィリナサヤ タルガシユル)
*歌意
春を何度も重ねるたびに、朝夕あなたのことを思っている。あなたに会えないもどかしさ
は誰がこの気持ちを知っているのか。
【優秀賞】2首
・心 休まらんコロナ禍ぬ 暮らしマスク とぅる日々やいちがやゆら
(ククル ヤスィマラン コロナカヌ クラシ マスクトゥル フィビヤ イツィガヤユラ)
*歌意
日々のコロナ禍の生活の中で心が休まる日はない。1日も早くマスクを外せる日常が戻ってくる事を願っている。
・うらきらしや友人の 遊び誘ゆる断りの言葉 いちやり聞ちやり
(ウラチラシャ ドゥシヌ アスィビサスワユル クトゥワイノ クトゥバ イチャイ チチャイ)
*歌意
コロナ禍になってから、遊びに行く計画が出ても断りの言葉ばかりを言ったり聞いたりす
るのが段々さみしくなってきた。
【佳作】3首
・恋ふ君の 色を 覆ふ 白き月 我が身を 焦がす あかぬ 月夜
*歌意
マスクに隠されたあなたの顔が見たい。マスクの見た目が半月っぽいのでここでは月としています。どれだけ見ても好きな人の顔は飽きないっていうのと、「明かぬ月夜」外れな
いマスクというのをかけようとしました。
・流行病続くまるで天然痘踊り跳にしてうにげさびら
(フェイヤンメ ツィヅィク マルデチュラガサヤ ウドゥイハニシチュティ ウニゲサビラ)
*歌意
沖縄でも昔天然痘という病気が流行っていたけど当時の人たちはそれさえも神様として迎え入れ、うたや三線を響かせ踊ったりしておもてなししていた。ときいたのでコロナが流
行る現代でも同じことをすれば少しでも早く治まってくれないだろうかと願う歌を作りました。
・三線の音は空に響くけど島人の唄はマスク挟む
*歌意
沖縄に住むおじいたちの三線の音色は何処までも響き渡るけど、一緒に紡がれる唄は感染予防のマスクを通して出ていくため、少し寂しいような勿体ないような気持ちになるとい
う意味を込めました。
【学生賞】※学生投票により最も多くの票を得た句
・心臓に深く大気 花と湧き音爆ぜるエイサー今や聞かぬ
*歌意
魂に深く響いていた町内会のエイサーの音が、時季になってももう練り歩かなくなってしまった事を、あえて力強い調子のまま貫いた。
【西岡敏賞】
・ガラス越しに無事を たしかめて振る手 届け元気玉 笑みと共に
*歌意
コロナ禍で入院した祖父とガラス越しにあった気持ちを歌に表現した。歌に出てくる「元気玉」は漫画『ドラゴンボール』に出てくる生きとし生けるもの全ての気を集めて放つパ
ワーの源のこと。
【田場裕規賞】
・風に運ばれてコロナ消え果てる短冊に祈る子供の姿
*歌意
アルバイトをしている学童で毎年短冊を子供たちが書いている中に今年は沢山の「コロナが消えますように」という願いがあった事を思い出して詠んだ琉歌です。
【我部大和賞】
・ねさめから みちょる海 君も 会えぬここてるさあものコロナ 心
(ネサメカラ ミチョル ウミ キミモ アエヌ ココテルサアモノ コロナ ココロ)
*歌意
幼い頃から見てる海も好きな人もコロナのせいで会えない、心の中までコロナのせいで切
なくなってしまうと言う意味を込めました。
【琉球文化論担当:我部先生より】
優秀作品に選ばれた皆さんおめでとうございます。
優秀作品のみならず、今年度は琉球語にチャレンジした句が多く見られました。徐々にコロナ禍も出口が見えてきていますが、歌に詠むことでその時抱えていた思い・気持ちを知
ることができます。加えて、このコロナ禍に抱えていた人々の心情など知る上で、ひょっとしたら「コロナ歌」が重要な「歴史」の証人になるかもしれません。
最後に、応募してくれたみなさん。選考委員の先生方に改めて感謝申し上げます。
ありがとうございました。
昨年9月15日、(大分前なのですが…。)「第三回沖国日文・コロナ歌大賞」の表彰式が行われました。「コロナ歌」とは、日本文化学科前期必修科目の「琉球文化論」内で、コ
ロナ禍をテーマに創作した琉歌のことです。今回は、過去最多の157首の応募の中から、西岡先生・田場先生・我部先生が選考委員となり、上位10首の優秀作品を選び、表彰を行
いました。
大分遅くなりましたが受賞されたみなさんおめでとうございます。
( )は琉球語で書いた際の方音です。
「歌意」は、創作したみなさんが琉歌に込めた「思い」となっております。
(※実際の文法と違う部分もあるかもしれませんが、ご了承下さい。)
【大賞】
・春を 重ねゆき朝夕 思ゆしがあはぬ つれなさや誰が 知ゆる
(ハルヲゥ カサニユチ アサユ ウムユシガ アワン ツィリナサヤ タルガシユル)
*歌意
春を何度も重ねるたびに、朝夕あなたのことを思っている。あなたに会えないもどかしさ
は誰がこの気持ちを知っているのか。
【優秀賞】2首
・心 休まらんコロナ禍ぬ 暮らしマスク とぅる日々やいちがやゆら
(ククル ヤスィマラン コロナカヌ クラシ マスクトゥル フィビヤ イツィガヤユラ)
*歌意
日々のコロナ禍の生活の中で心が休まる日はない。1日も早くマスクを外せる日常が戻ってくる事を願っている。
・うらきらしや友人の 遊び誘ゆる断りの言葉 いちやり聞ちやり
(ウラチラシャ ドゥシヌ アスィビサスワユル クトゥワイノ クトゥバ イチャイ チチャイ)
*歌意
コロナ禍になってから、遊びに行く計画が出ても断りの言葉ばかりを言ったり聞いたりす
るのが段々さみしくなってきた。
【佳作】3首
・恋ふ君の 色を 覆ふ 白き月 我が身を 焦がす あかぬ 月夜
*歌意
マスクに隠されたあなたの顔が見たい。マスクの見た目が半月っぽいのでここでは月としています。どれだけ見ても好きな人の顔は飽きないっていうのと、「明かぬ月夜」外れな
いマスクというのをかけようとしました。
・流行病続くまるで天然痘踊り跳にしてうにげさびら
(フェイヤンメ ツィヅィク マルデチュラガサヤ ウドゥイハニシチュティ ウニゲサビラ)
*歌意
沖縄でも昔天然痘という病気が流行っていたけど当時の人たちはそれさえも神様として迎え入れ、うたや三線を響かせ踊ったりしておもてなししていた。ときいたのでコロナが流
行る現代でも同じことをすれば少しでも早く治まってくれないだろうかと願う歌を作りました。
・三線の音は空に響くけど島人の唄はマスク挟む
*歌意
沖縄に住むおじいたちの三線の音色は何処までも響き渡るけど、一緒に紡がれる唄は感染予防のマスクを通して出ていくため、少し寂しいような勿体ないような気持ちになるとい
う意味を込めました。
【学生賞】※学生投票により最も多くの票を得た句
・心臓に深く大気 花と湧き音爆ぜるエイサー今や聞かぬ
*歌意
魂に深く響いていた町内会のエイサーの音が、時季になってももう練り歩かなくなってしまった事を、あえて力強い調子のまま貫いた。
【西岡敏賞】
・ガラス越しに無事を たしかめて振る手 届け元気玉 笑みと共に
*歌意
コロナ禍で入院した祖父とガラス越しにあった気持ちを歌に表現した。歌に出てくる「元気玉」は漫画『ドラゴンボール』に出てくる生きとし生けるもの全ての気を集めて放つパ
ワーの源のこと。
【田場裕規賞】
・風に運ばれてコロナ消え果てる短冊に祈る子供の姿
*歌意
アルバイトをしている学童で毎年短冊を子供たちが書いている中に今年は沢山の「コロナが消えますように」という願いがあった事を思い出して詠んだ琉歌です。
【我部大和賞】
・ねさめから みちょる海 君も 会えぬここてるさあものコロナ 心
(ネサメカラ ミチョル ウミ キミモ アエヌ ココテルサアモノ コロナ ココロ)
*歌意
幼い頃から見てる海も好きな人もコロナのせいで会えない、心の中までコロナのせいで切
なくなってしまうと言う意味を込めました。
【琉球文化論担当:我部先生より】
優秀作品に選ばれた皆さんおめでとうございます。
優秀作品のみならず、今年度は琉球語にチャレンジした句が多く見られました。徐々にコロナ禍も出口が見えてきていますが、歌に詠むことでその時抱えていた思い・気持ちを知
ることができます。加えて、このコロナ禍に抱えていた人々の心情など知る上で、ひょっとしたら「コロナ歌」が重要な「歴史」の証人になるかもしれません。
最後に、応募してくれたみなさん。選考委員の先生方に改めて感謝申し上げます。
ありがとうございました。