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日本文化学科のブログ

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【宜野湾市の中学校で「ブックトーク」の実習を行いました!】

図書館司書課程通信
2024年7月16日、17日の二日間、松川まゆみ先生のご指導の下、宜野湾市にある中学校の先生方のご協力を得て、司書教諭と学校司書の資格取得を目指してがんばっている4年生14名が「ブックトーク」の実習を行いました。

「ブックトーク」とは1つのテーマの下で10冊ほどの本を数珠つなぎに紹介していき、読書への関心を引き出すことを目的とする読書指導の1つです。

今回の実習は「読書の幅を広げる~夏休みに向けて」という大きなめあての下で、受講生2~3名ずつがグループになって、「ジェンダー」「ふしぎ」「きずな・つながり」「時間」「夏」といったテーマで、1時間の授業を担当しました。







学生たちが紹介したのは『52と呼ばれたクジラ』『ヤクーバとライオン』といった絵本から、『はるかなるアフガニスタン』『ボノボとともにー密林の闇をこえて』『No.6』『西の魔女が死んだ』『ヒットラーのむすめ』といったページ数のある読み物、さらに『空想科学読本』や『なぞかけえほん』といった読書を楽しめる本、『親子で楽しむ アインシュタインとタイムトラベルの世界』『渋沢栄一 人物としごと』といったノンフィクション、『子どもたちの遺言』といった詩集までさまざま。

『空想科学読本』の紹介では、アンパンマンの顔には何個分のアンパンが使われているかをクイズ形式で出題して、「100個以内」「100個以上」で挙手してもらって楽しんだり、『子どもたちの遺言』という詩の写真絵本を使って、皆さんが20歳になった時に思い出してほしい詩を朗読するなど、各グループとも工夫を凝らしたプログラムを考えていました。







実際の子どもたちを前に、1時間の授業をたっぷり使ってのブックトークということで、学生たちはたいへん緊張した様子でしたが、本を紹介した時の子どもたちの素直な反応がはげみにもなり、ブックトークの難しさ・面白さはもちろん、教壇に立つことの意味についても深く学んだ一日になりました。
また、終了後には、黒板の前に飾っていた本を手に取りに来る生徒さんもたくさんいて、ブックトークを通して読書への関心が広がった様子もみられました。



各クラスの先生方には、授業の冒頭と最後の部分で、ブックトークの説明をしてくださったり、紹介した本についてのこぼれ話をしてくださったりと、様々な面でサポートをいただきました。今回の実習を通して、学校司書を目指す学生たちは、公共図書館の司書とは少し異なる教育的な役割を学ぶことができましたし、司書教諭を目指す学生たちは、これから始まる、教育実習に向けて貴重な経験を積むことができたように思います。





ブックトークを熱心に聞いてくれた子どもたちにも、受講生一同、感謝の気持ちでいっぱいです。
もうすぐ夏休み。学校図書館や公共図書館でたくさん本を借りて、読書と冒険を楽しむ夏にしてほしいなと思います。