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日本文化学科のブログ

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【卒業論文の最終提出が各研究室で行われました!】

研究室・ゼミナール紹介
2025年1月10日は、日本文化学科の4年生が3年生の研究室所属決定から2年間かけて取り組んできた調査研究をまとめた「卒業論文」の最終提出日でした。

日本文化学科では卒業論文の執筆が全研究室で必修となっており、日本語学・言語学、国語教育学、日本文学、琉球語学、琉球文学、古典芸能、日本語教育学、サブカルチャー論(アニメ・マンガ・映画・音楽など)、多文化間コミュニケーション論、図書館情報学、文化情報学、出版流通問題などなど、専門科目で学ぶ知識を土台として、各自が様々な興味関心に応じて自由にテーマ・題材を設定し、仮説を立て、インタビューやアンケート、観察・実験等を通してそれを検証し、分析していくスタイルで行われています。卒論の分量は人それぞれですが、多い人は原稿用紙で100~200枚以上になることもあります。

今年も日本文化学科の学生らしい、多彩なテーマの下、オリジナリティにあふれるたくさんの卒業論文が提出されました。
最終提出の様子が、文化情報学研究室と日本語学研究室から届きましたので、ご紹介します。









文化情報学研究室で卒論に取り組んだ4年生に、卒業研究に取り組んでみての感想を聞きましたのでご紹介します。

●「学校図書館におけるLGBTQ+支援に関する一考察-資料の収集・提供を中心として-
A Study of Supports for LGBTQ+ in School Libraries : Focusing on the Collection and Provision of the Library Resource」

 私が大学3年生になって、ゼミに所属したころ、ちょうど日本でもLGBTQ+の人たちへの支援に関する法律が整備されました。一方で、海外に目を向けると、アメリカやロシアで、LGBTQ+の人たちの権利を奪うような法律が整備される動きがあることを知り、私が専攻している図書館情報学の視点からこの問題を論じることができないか、と考えました。
 卒業研究では、沖縄県の小中学校図書館において、LGBTQ+の子どもたちを支援するために、多様なセクシュアリティに対応できる資料収集がなされているか、プライバシーを守るような取り組みはみられるか、周囲の人たちの理解を促進するような資料展示はなされているか、といったことを、実際に図書館を訪問し、学校司書の方々にインタビューを行う形で明らかにしようと試みました。
 卒業後は県立学校図書館で司書としての採用されることが決まっています。今回の調査では、LGBTQ+の子どもたちへの支援はもちろん、日常的な学校図書館の取り組みもいろいろと教えていただきました。卒業研究で学校司書の先輩の皆様から教えていただいたたくさんのことを生かしていきたいと思っています。

 その他にも、文化情報学研究室では以下のような多彩なテーマの卒業論文が提出されました。

●「二次創作活動と著作権-ダウンロード販売の違法性をめぐって-
Derivative Creation Activities and Copyrights : Focusing on the Illegality of Download Sales」

●「アニメ中間素材の保存・活用に関する研究 ―アーカイブの必要性をめぐって―
A Study on Preservation and Utilization of Animation Intermediate Products : Focusing on the Necessity for Archives」

●「「ポリコレ」によって変容するアメリカ映画-「アカデミー賞」の俳優部門を対象として-
American Movies Transformed by The Political Correctness : Focusing on the Actor’s Division in “Academy Awards”」

●「少年マンガにおけるジェンダー・バイアスの変化-男性主人公を対象として-
Changing Gender Bias in Japanese Comics for Boys : Focusing on Main Male Character」

●「「ONE PIECE(ワンピース)」にみる表現規制-ポリティカル・コレクトネスの観点から-
Restrictions on Expression in “ONE PIECE” : From the Perspective of Political Correctness」

●「コロナ禍における映像作品の表現規制-日本の地上波ドラマを対象として-
Restrictions on Expression during the COVID-19 Pandemic : Focusing on Japanese TV Dramas」

●「昔話絵本・童話絵本の自主規制-保護者・教育関係者はどのように考えているのか?-
A Stady of Self-regulation of Picture Books of Folktales and Fairy Tales : Consciousness of Guardians and Educational Personnels」

●「学校図書館におけるLGBTQ+支援に関する一考察-資料の収集・提供を中心として-
A Study of Supports for LGBTQ+ in School Libraries : Focusing on the Collection and Provision of the Library Resource」

●「カードゲームを用いた学校図書館利用教育―NDCの理解を深めるために―
School Library Guidance Using a Card Games:For Deepen Understanding of Nippon Decimal Classification」

●「公共図書館におけるライトノベルの収集状況-性的描写への批判をふまえて-
Current status of Light Novel Collection in Public Libraries : In light of Criticism of Sexual Depictions」

●「公共図書館における資料保存の現状と課題―管理運営方法に注目して―
A Study of Material Preservation in Public Libraries : Focusing on Library Management Systems」



4年生のみなさん、卒業論文の執筆を通して得た様々な知識を生かして、社会人生活でもしっかり頑張ってください!