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日本文化学科のブログ

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【図書館司書課程通信⑤ レファレンスサービスのロールプレイ実習(カウンター対応編)を行いました!】

図書館司書課程通信
図書館の機能の1つとして、「レファレンス」というサービスがあることをご存知でしょうか? 小さい頃に読んだ絵本のタイトルを思い出せない…、レポートに必要な資料を探している、といった「本の探偵」的な調査はもちろん、家事・育児、学校の宿題、ご近所トラブル、心や体の健康・経済状況などの日常的な悩みや課題の解決のお手伝い、そして、特許の取り方を教えてほしい、商標登録をしたい、といったビジネスパーソン向けの調べものサポートも含まれる、現代の図書館を代表する重要なサービスです。

沖縄国際大学日本文化学科には、司書を目指す学生が多く所属し、授業での実習を通して、レファレンススキルを高めるトレーニングを行っています。
2018年5月31日に行われた「情報サービス演習Ⅰ」という授業では、公共図書館のレファレンスカウンターでの対応を想定したロールプレイによる調査対応演習が行われました。

3人グループから1名が職員役として選ばれ、残り2名は調査の補助にまわり、カウンターにやってくる利用者役のアシスタント学生(司書課程の上級生)からの質問に対して、参考図書やデータベースを活用していかに短時間に的確な回答を提供できるか、挨拶や服装、言葉遣いといった接遇は十分か、カウンター周辺に置くアイテムにはどのようなものが必要か、といったことが問われます。


今回出題された問題は、
「イギリス留学中に読んだ本、SUPER ELをもう一度読みたい。日本語訳になって出版されていないか?」
「離れて暮らすおじいさんが本を出版したらしいが、恥ずかしがってタイトルを教えてくれない。おじいさんはどんな本を出したのか?」
「リュー出版?、みたいな名前の出版社を探している。旅行中に知り合ったおじさんが社長さんを勤めている出版社で、お礼状を書きたいのだけど、名刺を洗濯して粉々にしてしまって、連絡先が分からなくなってしまった」
「大学の授業中に先生が黒板に書いた「織帯借座敷」という書名のタイトルを教えてほしい。先生には内緒でお願いしたい」
「はまみつおさん、という人の追悼文集があるらしいが、国立国会図書館のOPACでも探せなかった。母がどうしても読みたいと言っているのだが、どこの図書館にあるか、調べてもらえないか?」
などなど。

ロールプレイ終了後に、職員役を務めた学生に感想を聞いたところ、
「グループ代表として職員役をやるというプレッシャーで頭が真っ白になってしまって、何を質問したらいいか分からなくなってしまった。でも緊張は準備不足の表れだと思うので、次回からはもっと頑張りたい」
「緊張したけど、利用者が知りたいことを引き出す際に、書店でのアルバイトの経験が生かされた。でも、「この本面白いですか?」という相談もあって、書店と図書館の「探して」はちょっと違うとも感じた」
といった声が挙がりました。

この授業のロールプレイ演習は7月末まで続くそうです。皆さん、頑張ってください!