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日本文化学科のブログ

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【図書館司書課程通信⑨ ”フロアワーク・レファレンス”の実習を行いました!】

図書館司書課程通信
沖縄国際大学日本文化学科には県内唯一の図書館情報学ゼミが設けられており、司書を目指す学生がたくさん在籍しています。
2018年6月21日、司書課程の学生が受講する授業で「フロアワークレファレンス」という業務の実習を行いました。

フロアワークとは、フロアにいる利用者の要求にこたえることで、書架案内やちょっとした質問に適切に対応する業務です。図書館利用者にとって、カウンターにくることは心理的な大変さがあり、図書館司書はカウンターで利用者を待っているだけでなく、「利用者の居場所」であるフロアに積極的に出ていくことで、利用者に気軽に声をかけてもらい、簡単な質問にこたえ、そこからより高度なレファレンスサービスにつなげていくことが大切です。

授業の実習では、司書課程の上級生にSA(スチューデントアシスタント)として利用者役をつとめてもらい、受講生が2人1組で司書役をつとめ、制限時間30分以内にフロアワークを通して利用者の要求にこたえられるか、潜在的なニーズを引き出せるか、利用者がまだ気づていないニーズを提案できるか、といったレファレンス体験を行いました。

利用者からの質問は、「聖書で離婚は禁じられているのか? 男性は離婚を申し出れるけど女性はダメと聞いたけど本当か?」「ダイエーというお坊さんの生没年月日を知りたい」「小さい頃に読んだ、孤児院がでてくる第二次世界大戦中のイギリスを舞台にした児童書をもう一度読みたい」などなど。


聖書関係の事典を調べ始めてから「旧約」と「新約」があることに気が付いて慌てて確認をしたり、人物辞典は「281」とすぐ思いつくけど、仏教関係の人物は日本にも中国にもほかの国にもいたから、280の辞典も見ないといけないことが分かったり、文学作品は海外のマニアックな小説でも、「もの」や「場所」「架空地名」などから作品を探すことができる事典類がけっこうたくさん出版されていることを知ったり…。書き始めるときりがありませんが、フロアワークレファレンスというサービスが司書としての専門性が大いに発揮されるサービスであることを、図書館をあちこち駆け回りながら、改めて実感する1日になったようです。

4月末から始まったこの実習授業も終盤を迎えます。受講生のみなさん、もう一息、頑張ってください!