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日本文化学科のブログ

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【連載④ゼミナール入門ーー黒澤亜里子先生「日本と沖縄の近代文学を楽しむ」ゼミのご紹介】

研究室・ゼミナール紹介
日本文化学科では、3年生になると各先生の研究室に所属し、卒業研究を進めていきます。2年生の後期は、3年生からのゼミナールを選択する時期に当たります。

日本文化学科には、2年生の必修科目として「ゼミナール入門」という科目があります。毎回、各先生が研究室での研究内容をさまざまな趣向を凝らしてプレゼンし、2年生のゼミ選択の参考にしてもらっています。

10月15日の「ゼミナール入門」第4回目は、日本文化コースを担当している黒澤亜里子先生が登場。当日の授業内容を簡単にご紹介しますので、受験生の皆さんには、この連載を通して日本文化学科で学べるカリキュラムのイメージを広げてもらえるとうれしいです。


◎黒澤先生の研究室ではどんな研究ができるの?
黒澤先生は、近現代文学研究を中心に研究を行っています。
「大学には資格取得するため、就職に有利になるから入学したという学生さんもいるかと思います。大学の学びの中で、文学は職に結びつかないと考えられていますが、その説明のために今日は来ました」と語る黒澤先生。
国連の『幸福度調査』で日本が104中104位である、というお話のあと、「文学とは異世界・時代を旅するタイムマシンで、他人・過去の人の体験をすることが出来るという魅力があります。何のために生きて、幸せになるのかを研究するのが文学研究です」というお話をしていただきました。

今回のプレゼンテーションでは、黒澤ゼミに所属する3年次4年次合わせて12名のゼミ生が駆けつけてくれました。ゼミ生それぞれが取り組んでいるゼミ論・卒業研究の紹介もあり、ジェンダーと絡めた研究をしている生徒の紹介では、「ジェンダーの研究もできるんだね」という声もあがっていました。さらに今回は、3年次のゼミ論「田山花袋の『少女病』研究」、4年次の卒業論文中間報告「樋口一葉の『にごりえ』研究」を壇上で発表しました。「少女病」では、主人公の中の「少女」は具体的にどんな女性を指しているのか、「にごりえ」ではパワーポイントを使った作品紹介をしつつ、卒業論文の目次の立て方やゼミ論からどう進めていくのかなどの説明をしてくれました。

また、黒澤ゼミが毎年行っている新入生歓迎会や、8月のゼミ合宿の様子を写真や動画で紹介してくれました。「ゼミの運営は学生主体なので、合宿で花火がやりたい!とかも実行できます!」というゼミ生。ゼミでの活動の楽しさが伝わってきた紹介でした。ほかにも、ゼミ一年間の日程計画の説明もありました。
ゼミではどういった活動をしていくのか、ゼミ論・卒業論文の具体的な進め方のイメージができたかと思います。

◎ゼミ生たちはどんなテーマで卒論を書いているの?
黒澤ゼミでは、近代古典文学・沖縄文学の研究を行っています。また、ジェンダーと絡めた研究を進める生徒も多いゼミです。文学研究は好きな作品、作家、ジャンルなど学びたい分野から研究を進めることができるそうです。
 ゼミ生は次のようなテーマで卒業論文を書いています。
・宮沢賢治『銀河鉄道の夜』研究
・中島敦『山月記』研究
・宮沢賢治『セロ弾きのゴーシュ』研究

◎黒澤先生からのメッセージ
一年間ゼミではどのような活動をしていくのか、今回の講義で感じられと思います。ゼミナール入門はどんな分野で卒業研究を考える場所です。自分の人生で、本気で考えたことが卒業研究に残せれば、大学に来てよかったと思えると思います。充実した卒業研究にするためにもゼミをしっかり考えてみてください。