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日本文化学科のブログ

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【国語科教職課程のご紹介-中学校国語教員として活躍する先輩と交流しました!】

国語科教職課程通信
2018年11月17日、若手教師の声に耳を傾け、悩みに寄り添いながら皆でアイデアを出し合うことを目的に「元気になる教育フォーラム! 若手教員と考える教育問題」が開催されました。
パネリストには、若手教員として日本文化学科卒業生の上地なつき先生、辺土名結先生が登壇され、教科経営・学級経営・部活にテーマを分けて、教職1年目に感じた悩みなどをお話しいただきました。さらに、国語科教師・学校経営・法制度の専門家の先生をお招きして、現在の学校現場の課題と解決のための取り組みや、上地先生・辺土名先生の発言を受けてのご提案をお話しいただきました。

●日本文化学科卒業:上地なつき先生(あげな中学校教員)
教科経営に関しては大学で具体的な実践力をつけてきたので困りませんでしたが、担任一人に任される学級経営のノウハウを得るのは、初年度の私にとって一番大きな課題でした。学級経営では先を見通して準備しないと、事後指導になってしまい効果的な運営ができません。教師も生徒も計画的に1年を過ごせるよう、布石をどう置いていくのかが大切です。教科経営では、作文審査員や研修会、教材研究の勉強会など、たくさんの勉強の機会を与えてもらっています。しかし学校の仕事には校務分掌や部活動もあるので、限られた時間内に効率的に仕事をしていくことが課題です。そのような中でも生徒の成長を見られることは、私にとって大きなやりがいになっています。


●日本文化学科卒業:辺土名結先生(伊江中学校教員)
初任研のころは色々失敗もありましたが、子供たちは、先生がしょんぼりしていたら励ましてくれたり、「先生のために」と考えてくれたり、担任として子供たちの成長を見ることができたのが嬉しかったです。部活動では、専門外のスポーツを担当し、知識の乏しさから具体的なアドバイスが出来ないことに申し訳なさを感じていました。その状況を、子どもたちが理解し支えてくれたことに、随分助けられました。放課後の大部分を部活に割かれる現実がありますが、教材研究の充実を図り授業力を磨くことは子どもの生きる力を育む上で何よりも重要です。生徒会を担当し、生徒の自治活動と学校行事全体を見る機会を得た今、教員間の連携の大切さと、それを可能にする時間的なゆとりの確保が、学校現場の働き方改革になるのではと考えています。


その後の質疑応答では、フロアの若手教員から、学校間での連携の悩みや、生徒の叱り方、多動傾向の生徒への対応方法など、さまざまな質問がありました。上地先生の「静かにしてほしいときはその生徒をジーっと見つめて待ったり、授業のお手伝いをお願いするなどして生徒とのラポールをはかるようにしている」というお話や、辺土名先生の「生徒は自分の事を考えて叱ってくれている先生かどうかすぐわかります。あなたにこう成長してほしいからこう叱っているんだよ、ということを伝えています。」という現場ならではのお話も聞くことが出来ました。

フォーラムに参加した先生方からは、「ちょっとした工夫で、負担が減ることも分かりました。自分が生徒に対して出来ることはまだまだ沢山あると感じます。すぐに取り掛かりたい。」「赴任して日が浅く、今日はいろいろと相談や質問をしたいと思って来ました。まずは自校の先生方にお話してみようと思います。」「自分から動いていくこと、共有していくことが課題を解決していく糸口になるのではないか。私にとって教師像が具体的になる有り難い会でした。」等の感想が寄せられ、明日の教育に向かうパワーになったようです。

スタッフとして参加した日文の桃原千英子先生のゼミ生(教職課程の皆さん)も学ぶことが多い学習会になりました。

辺土名先生、上地先生、また沢山の具体的なご提案を下さいました、野原多恵子先生、伊波寿光先生、安原陽平先生、有り難うございました。