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日本文化学科のブログ

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【夏休みの集中講義「日本文化特別講義Ⅰ」がスタートしました!】

おもしろ授業
日本文化学科では毎年夏休みを利用して、本土から専門の先生をお招きした特別講義を開講しています。
今年度は「日本文化特別講義Ⅰ 」という授業で、兵庫教育大学の山口眞琴先生をお招きし、田場裕規先生のコーディネートの下で、8月20日より4日間の講義が開催されています。



山口先生のご専門は古典文学の1ジャンルである「説話」。初日の授業は、説話というものが身近な形で私たちの生活の営みになっている、というお話からスタートし、学生たちとなぜ古典を学ぶのか、説話を学ぶのか、という意見交換を行いました。



今回の受講者は田場先生の指導の下で教職課程を受講している学生も多かったため、「昔の人の生活やもの考え方を知ることが、私たちが「今」を知ることにつながる」「深い教養が身につく」といった古典を教える視点からの回答が多かったのですが、ほかにも、「昔のことばを学ぶことでいまのことばとの共通点を考えることができる」といった、言語への関心を中心にした意見を発表する学生もいて、琉球語との共通語の関係を無意識にでも考え続ける生活をしている、沖縄の学生らしい回答ですね、という山口先生からのコメントもありました。

この講義は、日本の説話文学の流れを概観した上で、古代最初の説話集『日本霊異記』、平安時代後期に編まれた最大の説話集『今昔物語集』、鎌倉時代前期に成立した説話集『発心集』『宇治拾遺物語』を取り上げ、それぞれの思想・構造・表現などの具体的な特徴を観察することにより、現代にも引き継がれる「説話」の営みに関する問題意識を涵養することを目的として、説話文学の始発としての『日本霊異記】ほか、『発心集』『宇治拾遺物語』なども取り上げて読みを深めていく予定です。

学生のみなさん、今日から4日間、たくさん学んで古典文学への関心を深めてください!