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日本文化学科のブログ

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【本学名誉教授・狩俣恵一先生によるシマ研究会が開催されました!】

琉球文化コースの取り組み
2022年5月23日、沖縄国際大学に設置されている南島文化研究所主催の「第217回 シマ研究会」がオンラインで開催され、日本文化学科で琉球文化コースの授業をご担当いただいていた本学名誉教授・狩俣恵一先生による研究報告が行われました。



テーマは「琉球伝統文化継承論序説」。
コメンテーターは日本文化学科の田場裕規先生が務めました。



発表の概要は以下の通りです。

首里城の大龍柱の向きについて、相対か正面かで議論が行われたが、首里城復元に向けた技術検討委員会の「相対」とする暫定案は、議論が熟しない生煮え状態である。地元新聞も「大龍柱の向き謎のまま」「首里城着工迫り暫定案」「県民との議論求める声も」などと報じている。
2019年の組踊上演300周年記念公演では、1719年の御冠船踊の舞台を復元したが、「老人老女」「入子躍」は、300年前の記録には存在しない演目名である。「執心鐘入」では、鐘の吊るし方や当時の演出に関心が集まるだろうと予想したが、組踊ではなく、仕掛け花火の復元に熱心であった。そもそも300年前の御冠船踊は夜ではなく、昼間に上演されたが、それも問題にはならなかった。
また、しまくとぅばの継承は、調査報告書が示すように困難な状況にあると思われるが、その問題を提起し検討することはいつ行われるのだろうか。
これら有形・無形の沖縄の文化財の復元や継承が困難な状況に陥るのはなぜだろうか。本講座では、琉球の伝統文化継承の現実と継承のあり方について若干の検討を試みることとする。

当日は手話通訳による同時配信も行い、県内、県外からオンラインにて多くの方々にご参加いただきました。



参加された方のご感想などは大学のサイトで紹介されていますので、ぜひご覧ください。

「【南島研】第217回 シマ研究会(オンライン)を開催しました」
https://www.okiu.ac.jp/news/55077