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日本文化学科のブログ

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【私立大学図書館協会2022年度西地区部会研究会で山口先生が研究報告・挨拶を担当しました】

図書館司書課程通信
2022年6月24日にオンラインで開催された「私立大学図書館協会2022年度西地区部会研究会」において、日本文化学科で図書館学の授業を担当している山口先生が「司書課程におけるSDGsへの取り組みと大学図書館への還元―ジェンダー平等・教育機会の保障・貧困格差の解消をテーマとする活動から」と題する研究発表を行いました。



2016年ごろから、沖縄国際大学司書課程で取り組んでいた様々な社会活動を「SDGs」という視点から振り返るもので、
●大学近くの公民館図書室の利用を活性化するための取り組み(2015年12月~2016年6月)
●大学図書館での「LGBTQ」をテーマとする展示 (2016年5~6月)
●ミャンマーに翻訳絵本を届ける活動 (2016年10月)
●大学図書館での「相対的貧困」をテーマとした展示 (2017年5~6月)
●沖縄に住む外国人の方との「世界のおはなし会」 (2017年6月~7月)
などの過去の取り組みをふまえつつ、
◎少年院でのビブリオバトルのデモンストレーション (2018年12月~2019年2月)
◎病院図書館へ本を届ける活動 (2019年6月~2019年12月)
◎「ジェンダー平等」をテーマとする展示活動 (2021年11月~2022年4月)
などの最近の、SDGsを特に意識して取り組んだ活動について、学生の感想を紹介しつつ、学生たちが身に付けることができた力や、山口先生の専門でもある「図書館の自由」の観点からみた課題などの言及もありました。



本研究会は、沖縄国際大学図書館が今年度の当番校となっている関係で、山口先生は館長として冒頭のご挨拶も担当しました。
挨拶では、図書館らしく(?)、南博さん・稲葉雅紀さんが書かれた『SDGs-危機の時代の羅針盤』という本を紹介しながらお話をさせていtだきました。

「SDGsは貧困問題、環境問題、エネルギー問題、人権の問題など、人類が抱える【慢性的な課題】をめぐる目標と位置付けられています。
一方、私たちの生活を一変させた、コロナ禍は、人類にとっての【急性的な課題】と言われています。
SDGSの課題は、コロナ禍にあって、一時的に、忘却の彼方へ行ってしまった、という声もありましたが、しかし、コロナ禍とSDGsは決して無関係ではありません。例えば、貧困という慢性的な社会課題は、コロナ禍という急性的な問題によってさらに増幅されている、格差が拡大している、という現実もあります。2つの問題は密接に結びついているということをこの本は教えてくれます」
と山口先生。

報告で紹介した司書課程の活動の多くは、こちらのブログでも紹介していますので、ぜひ過去の記事もみてみてくださいね。