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日本文化学科のブログ

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【沖縄少年院にビブリオバトルのレクチャーに行ってきました!】

図書館司書課程通信
日本文化学科の図書館情報学ゼミでは、2018年12月にオファーを受けて、学生たちによる「ビブリオバトル」のデモンストレーション大会を行って以来、沖縄少年院の子どもたちや先生たちとの交流が続いています。

コロナ禍ということもあり、最近は少年院を訪問する機会は中断していたのですが、2023年9月22日、沖縄県立図書館の皆さんとご一緒して、久しぶりに少年院でのビブリオバトル大会を見せていただくことになりました。

今回は、図書館情報学ゼミを担当している山口先生が講師として参加し、ビブリオバトル大会の開催前に、ルールのおさらいやバトルを楽しむためのポイントを紹介しましました。



「ビブリオバトルの目的は、読書の世界を広げたり、視野を広げたり、自分のことを誰かに聞いてもらうって楽しいな、ということを体験することだと思います。最後に、多数決で一番を決めますが、それはゲームを盛り上げるための一つの要素です。ビブリオバトルでは、たまたまその場にいたみんなが読んだことがあるような本を紹介すると、票は入らないですよね。発表する人は、勝ち負けはあまりこだわらずに楽しんでください。」と山口先生。



大会では、各寮の代表者4人が『世界から猫が消えたなら』『エイジ』『夢をかなえるゾウ』『天国までの百マイル』を紹介してくれました。フロアからの質問もたくさん寄せられて、これまでで一番盛り上がった大会になったように思います。



また、発表者が手にしている本は、少年院の図書室に置かれている蔵書でしたが、かなり傷んでいるものが多く、何度も何度も手に取られて、子どもたちの心の支えになってきたこともうかがえました。

大会が終わった後、山口先生からの講評があり、素晴らしい大会を見せていただいたお礼と、日本文化学科と沖縄少年院との交流のレポートが掲載された『ビブリオバトル・ガイドブック』(ルール改訂版、子どもの未来社)と、山口先生のおすすめ本として、『ドラことば 心に響くドラえもん名言集』(小学館)をプレゼントさせていただきました。

「読書は雨の日の友達」という言葉があります。
少年院で生活をしているみなさんはもしかするといま「雨の日」の中にいるのかもしれません。でもそういう時だからこそ感じ取れることが本の中にはたくさんあると思います。これからもぜひ図書室の本をたくさん読んで、ビブリオバトルを通して、本と人と広い世界へつながってほしいなと思います。