文字サイズ

日本文化学科のブログ

ブログ

【夏季集中講義「日本文化特別講義Ⅰ」が始まりました! テーマは「児童文学を読む」】

おもしろ授業
大学生の夏休みは8月上旬から9月下旬まで、とかなり長~いのですが、その間、学生たちは大学に全く来ないわけでもありません。
サークル活動で創作にいそしんだり、図書館で将来の進路に役立つ勉強をしたり、、8月末からは日本文化学科が開講する集中講義を受講する学生も多数います。

集中講義とは、前期・後期の期間と同じような全15回の授業を、1週間に1回ではなく、午前午後と連続して授業を行い、4日間ほどの集中形式で行う講義のことを指します。
夏や休み期間を利用し、ふだんの授業では受講できない、県外の著名な先生をお招きして、日本文化学科のカリキュラムで学ぶ言語学・文学などをさらに専門的に深める授業を行っていただいています。

8月27日(火)〜8月30日(金)の4日間にかけて開講しているのは「日本文化特別講義Ⅰ」。
講師を担当していただいているのは、三重大学の和田崇(わだ・たかし)先生です。





授業のテーマは「日本近代文学と児童文学」。
日本文化学科は文学を学ぶ学科ですが、「児童文学」について15回まるごと専門的に学ぶという授業はありません。
この授業では、明治から昭和初期にかけての児童文学を概観し、また、具体的な作品を取り上げることで文学作品の実践的な読解や分析を行っていきます。

和田先生は三重大学教育学部で教職志望の学生の教育にあたっておられますので、現在または過去に小・中学校の国語教科書に掲載されている/されていた作品が多く選定されています。具体的には…

●巌谷小波『こがね丸』と「葉ぬけ爺」
●小川未明「赤い船」と「野薔薇」
●鈴木三重吉「デイモンとピシアス」
●北原白秋の童謡 『小学唱歌集』
●芥川龍之介「蜘蛛の糸」
●有島武郎「一房の葡萄」 
●千葉省三「鷹の巣とり」
●宮澤賢治「やまなし」と「水仙月の四日」
●宮澤賢治「注文の多い料理店」と「オツベルと象」
●秋田雨雀「三人の百姓」
●徳永直「欲しくない指輪」
 ●新見南吉「ごん狐」
●新見南吉「牛をつないだ椿の木」
●椋鳩十「大造爺さんと雁」と「月の輪グマ」

などなど。



日本の児童文学の流れを把握するとともに、国語科教育において文学作品を読むことの意義についても考えることができる講義となっています。
国語の教科書にも出てくるような、芥川龍之介や宮沢賢治などの、著名な作品のほかに、タイトルをながめているだけでもワクワクするような未読の作品もたくさん読める、ということで、文学好きの学生たちが最前列を陣取って楽しみながら授業を受けている様子もみられました。





文学の世界を堪能できるのは沖縄国際大学の中では日本文化学科だけ。
本が好き、文学が好き、批評したり創作したりもしたい!という皆さんはぜひ日本文化学科で一緒に学びましょう。