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日本文化学科のブログ

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【図書館スタジオで沖縄の昔話を題材にしたアニメーションのアフレコ作業を行いました!】

おもしろ授業
日本文化学科と言えば、「文学」や「言語学」を学ぶ文系の学科?、と思う人もいるかもしれませんが、実はパソコン操作を学ぶことができる授業が多く開設されています。
言語学の卒業研究では統計処理のためにいろいろなテキストマイニングなどのプログラムを使いますし、国語教員、図書館司書、日本語教師のいずれも、職業としてICTの修得は必須です。

日本文化学科では授業と連動していろいろなパソコンの資格取得を推奨していますが、所定の科目の単位を取得することで「上級情報処理士」(一般財団法人 全国大学実務教育協会)というICT関係の資格を取得できるようにもなっていて、毎年30名ほどが資格を取得しいます。卒業後は、この課程で学んだプログラミングなどの知識を生かして、IT系の企業に進む学生も少なくありません。

6月からはこの資格課程の3年生必修科目となっている「児童文化論」という授業で、子ども向けのアニメーションを制作するため、図書館3Fにあるスタジオなどを使ってアフレコ録音を行っています。



この日のアフレコは「のみとしらみとなんきんむし」「雀酒屋」「クスケー由来」という3作品をグループごとに行いました。この授業では毎年、地域を変えて、沖縄民話(昔話)のアニメ化を行っていますが、今回は多良間島に伝わる昔話を題材にして、子どもにもわかりやすく、暴力的な表現にも気を付けながら学生たちなりに物語をアレンジをしたシナリオを創作しています。

例えば、「クスケー由来」は沖縄のいろいろなところに伝わっている話ですが、多良間島の話は独特で、仲良し3人組のうち、2人が先に亡くなってしまって、生き残った1人を死後の世界に連れてこよう、風邪をひかせて魂を取ろう、というような物語になっています。「雀酒屋」は、雀たちが麹からお酒をたまたま作り出したのを見た男が、自分でも研究してお酒を造ろうとしたところ、役人に禁止されてしまう、という話ですが、論文などを調べてみると、多良間島は周辺の離島と比べてお酒が伝わるのが遅かった、という事実もあるらしく、昔話と現実がリンクしていることに驚かされるということもありました。




アニメーションは、アフレコ作業まではグループで行い、アニメーション制作は個人の課題となります。
今年も完成した色とりどりのアニメーションは「おきこくにちぶんチャンネル」にて公開する予定です。
今年はどんな楽しいアニメーションができるか、ご期待ください!