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日本文化学科のブログ

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【4年生の卒業論文の最終提出が各研究室で行われました!】

研究室・ゼミナール紹介
2019年1月11日は、日本文化学科の4年生が3年生から2年間かけて取り組んできた調査研究をまとめた「卒業論文」の最終提出日でした。

日本文化学科では卒業論文の執筆が全研究室で必修となっており、日本語、国語教育、日本文学、琉球語、琉球文学、伝統芸能、日本語教育、サブカルチャー(アニメ・マンガ等)、多文化間コミュニケーション、図書館・出版流通などなど、日本文化学科の専門課程で学ぶ知識を土台として、各自が様々な興味関心に応じて自由にテーマを設定し、仮説を立て、インタビューやアンケート、観察、実験等を通してそれを検証し、分析していくスタイルで行われています。卒論の分量は人それぞれですが、多い人は原稿用紙で100枚以上になることもあります。



今年も日本文化学科の学生らしい、オリジナリティにあふれるたくさんの卒業論文が提出されました。

今年度、図書館情報学ゼミで卒論に取り組んだ4年生の2名に、卒業研究に取り組んでみての感想を聞きましたのでご紹介します。

●仲田ひな子さん 「病院患者図書館サービスの課題」
大学2年生のときに入院した経験がこの研究テーマを選んだ大きな理由です。入院中は外出も制限されて、テレビも有料、インターネットも利用できない病棟だったので、病院内に図書館があったらたくさん本が読めるのに…と毎日思っていました。
卒業論文では、県内の病院では、患者やその家族の読書ニーズはあるのに、十分な図書館サービスが行き届いていないという仮説を立てて、県内の病院における図書館設置状況をアンケートで調べ、赤十字病院のご協力の下、試行的に病棟をブックトラックでまわるサービスのお手伝いをさせていただきながら、患者やご家族との交流を通して、どのようなニーズがあるかを調べました。
私は、4月から県外の福祉施設でコーディネーターとして働くことになっています。医療と福祉の現場で読書がどのような価値があるのか、仕事を通して考えをさらに深めていきたいです。

●伊禮眞美さん 「電子書籍の市場拡大に関する一考察」
ゼミでは司書課程で学んだ知識を生かして、小さい頃から図書館とならんで大好きな場所だった「書店」について研究しました。書店不況、出版不況と言われて久しいのですが、電子書籍はどんどんシェアを伸ばしています。しかし、そのシェアは40代以上にはなかなか広がって行かないというデータもあります。40代以上はなぜ電子書籍を購入しないのか、その理由は電子書籍に対する理解不足とPR不足があるのではないか、という仮説を立てて、アンケート調査を実施しました。
100名に上るアンケートの処理と分析はかなり大変でしたが、データ分析法や分かりやすいグラフづくりなど、地道な作業を通して、最後まで卒論をやりぬく忍耐力が付いたと思います。
4月からは書店で勤務することになっています。書店業界はいろいろ大変だと言われていますが、好きな仕事ができる幸せを大切にしながら、ゼミで身につけた専門知識と忍耐力を生かして頑張ります。