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日本文化学科のブログ

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【学校図書館を舞台としたレファレンスサービスのロールプレイ実習を行いました!】

図書館司書課程通信
図書館には様々な種類がありますが、その1つが「学校図書館」、学校で働く司書のことを「学校司書」と言います。沖縄県は古くから学校司書の配置率が全国トップレベルの「学校図書館先進地域」とも呼ばれており、司書課程の授業でも学校司書の養成を意識した取り組みが行われています。
(※2020年度からは地域のニーズをふまえて、これまでの司書資格課程・司書教諭課程をベースとする「学校司書のモデルカリキュラム」もスタートする予定となっています)

2019年11月29日に行われた「情報サービス演習Ⅰ」という授業では、学校図書館を舞台にしたロールプレイ演習が行われました。



この日の授業では「マンガの資料として、”すべこごしょ”の図を見たい」「聖書で離婚は禁止されているのか?、個人的に知りたい」「気象サークルで2000年代以降で台風で死者が100名以上を超えた災害はあったかどうか調べている」「就職試験までに指宿温泉が舞台になっている文学作品を読みたい」といった、生徒や先生からの質問や相談に対して、グループから選ばれた代表1名(司書役)が、他の班員の助けも得ながら、図書館がもつ資料提供・情報提供機能をいかして、どう対応するのかを学びました。



今回の問題のポイントは、学校図書館で授業に関わる質問が寄せられ場合、どこまで支援するべきか、ということと、授業とは無関係な質問への回答としてコピーを提供できるかどうか。さらに、資料・情報のプロとして、利用者がまだ気が付いていない潜在的なニーズにこたえる情報提供ができるかどうか。例えば、来年春から東京でマンガの専門学校に通うことになっている生徒から、マンガの資料として「”すべこごしょ”の図を見たい」という質問を受けた時に、図が掲載された資料を見せて終わってよいのか、せっかくカウンターに来てくれた生徒に対して、生活に必要な資料をもっと多様な視点から提供できることを提案してもよいのではないか、という提案型のレファレンスができるかどうかも問われる問題でした。

司書課程でこれまで学んできた知識を総動員しなければならない実習ということで、改めてレファレンスという仕事の難しさと大切さを学んだようです。12月からの実習の授業もがんばってください!